アメリの感想一覧
映画「アメリ」についての感想が6件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
ロマンチックでお洒落な映画。
ジャン=ピエール・ジュネ監督のロマンス映画。オドレイ・トトゥの出世作品。モンマルトルのカフェで働くアメリは、空想好きでエキセントリックな少女。そんな彼女が一目ぼれした男性は、証明写真をコレクションしているニノ。アメリは、色々な人に小さな幸せを仕掛けようとするが・・・出てくる人たちはどこか癖のある人ばかりですが、なぜかみんな憎めなくてかわいいです。お話自体は他愛のないものなのですが、テンポの良い映像、お洒落な演出、たまに入る唐突なエッチシーンなど、いかにもフランス映画!という感じ。監督のセンスの良さが至るところに光って、不思議なおとぎ話のような作品になっています。
フランス映画
フランス映画!という雰囲気むんむんの映画です。映像がトイカメラ風というか、レトロでとっても可愛いです。お店で映像として流していたら可愛いかも。主人公がとても変わっていて、町の人たちに小さな幸せを運ぼうと裏で試行錯誤頑張る姿はかわいいですが、その内容も様々で、ユーモア満載です。フランス映画独特の、ブラックな雰囲気ももちろん含んでいて、見る人が見れば不気味にも感じるのかもしれません。フランス映画は当たり外れ振り幅が大きいとわたしは思うのですが、アメリは大ヒット!とは言わずともフランス映画では当たり寄りでした。フランスのモンマルトルには劇中に登場するアメリが働くカフェがあります。一度行って、アメリのように空想にふけってみたいものです。
空想と現実の境目。
アメリは22歳の女の子。両親の影響で、周りの同世代の子達とあまりかかわらずに成長してきたせいか想像力が豊かな、ちょっぴり人とのふれあいが苦手な子。ひょんなことから、人を陰からこっそり幸せにする遊びを思いつく。バスルームのタイルの置くから出てきた、子供時代の宝箱を持ち主に返してあげたり。父親のガーデンドールに世界旅行をさせ(方法は観ればわかります^^)写真を贈ったり。仕事場のカフェで、新しいカップルを誕生させたり。まともに考えれば犯罪すれすれの方法で、誰もが夢みる空想を現実のものにしていく。そしてある日、なぞの人物の証明写真から、ひとりの男性にたどり着く。アメリは彼と出会ったことで、空想と現実の狭間でゆれる。後半の、迷いの見える彼女の行動が、何をしててもなんともキュート。というか、全編通してアメリの可愛さにメロメロになります。全体的にフランス映画特有の、解釈はあなた次第よ。的な雰囲気がたまら...この感想を読む
サントラ買っちゃった
小学校に通えず、母を早くに亡くし、他人との関係を結べなくなったアメリポルノショップ店員の証明写真マニア八百屋で働くどんくさい青年店員の動きをいちいちテープレコーダーに吹き込む客ひきこもりの画家この映画に出てくる人達は、一癖、二癖ある人ばかりで人は何かしら、人とは違う部分をもって生きていてそれを恥じることはないんだ、と思わせてくれる映画です。音楽や、インテリア、風景、ファッション空想の世界に、恋女の子が好きなものが、この映画にぎゅっと詰まってます。あまり難しいことを考えず世界を旅する小人やアメリの不器用な恋に幸せな気分になれる映画です。
現実へ向き合っていく女性の物語
この映画の一番の見どころは、なんと言ってもユーモアの精神、空想がかたちになっているところではないだろうか。主人公・アメリは、小さないたずらをくりかえし、周りのいろんな人たちを幸せにしていく。でも自分のこととなると勇気が出ない。気になる男の人ができて、でも、小さないたずらのような、回りくどいアプローチの仕方しかできずに時間が過ぎていく……。この映画には、愛すべきものがたくさん出て来るなぁ、と思う。その度に、心のどこかが刺激されて、切ないような、哀しいような、それでいて愛おしいような気持にさせられるのだ。観終わったあと、この世界もそんなに捨てたもんじゃない、そんな気分になる映画。
主人公のアメリが魅力的です。
フランス映画らしい、独特の世界観がある映画です。最初の30分ぐらいは、退屈ですが、しっかり見ていると、だんだんストーリーが気になってくるのが不思議です。アメリという主人公が映画タイトルになっているだけあって、主人公のオドレィ・トトゥがとにかく魅力的です。表情が豊かで、片思いしている時の表情なんて、キュンとします。恋したくなる映画でもあります。最後の両思いになったキスシーンもいやらしくなく、幸せな気持ちになれる映画です。また、カラフルな色彩感覚やアメリの部屋のインテリア、サントラの音楽のクオリティも高く、丁寧に作られています。何回も繰り返して見たい映画のひとつです。