若くても老いていても善人も悪人も同じ 死は等価なの
桐敷沙子
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屍鬼は、小野不由美の描く小説で、1998年に新潮社より上下巻が、2002年に新潮文庫より全5巻が刊行された。本作を原作に作画・藤崎竜によりコミカライズされたものが集英社・ジャンプスクエアにて2008年から2011年にかけて連載された。コミックスは全11巻が刊行されている。2010年7月より12月までフジテレビ系列のノイタミナ枠で、アニメが放送された。また、Webラジオも2010年7月から2011年3月までアニメイトTVにて配信されていた。 人口約1300人の、山に三方を囲まれ街へ出るには1本の道しかない、周囲から隔絶されている村・外場村。未だに死者を土葬で葬る風習が残っている。ある日、山入地区で3人の死体が発見される。事件性はないものとして処理されるが、それ以降村人が続けざまに死んでいく。たんなる偶然、疫病、それとも・・・、原因が分からず村人たちは死の恐怖に支配される、サスペンス・ホラー作品。
よくあるゾンビより質が悪い生きるか死ぬか。人間と屍鬼のバトルが閉鎖された空間の中で巻き起こるデスゲーム。屍鬼は特殊で、屍鬼に噛まれて感染するあたりは、よくあるゾンビの物語と同じなんですけど、意思があるんですよね。そして狙ってそいつを仲間に引き入れる。紫外線に当たると溶けちゃうから、夜にしか活動できないっていうのはドラキュラと組み合わせてるっぽいです。昼間は日の当たらない床下や天井裏などに潜み、夜になると活動を開始。怖いわ~…清水なんてもう夏野への執着が恐ろしくて、怖すぎた…頭をぶち抜けば死ぬのではなく、体のど真ん中の大事な部分をぶっ壊されると完全に死んでいくという屍鬼。よく尾崎さん発見したな~と思います。医者として、何らかの伝染病を疑い、何とか死因を特定し防ごうと努力する。とても医師として立派だったと感じます。次々に身近な人間が亡くなっていく恐怖。そしてなぜか「起き上がり」再び目の前に...この感想を読む
意志がある別の生命体になる屍鬼は、人間が屍鬼に殺されることで感染し、ふたたび命を宿す生命体と言えるだろう。人間だった者が人間ではなくなるが、記憶もすべて継承し、また新たな存在として生きていく、というような状態だ。紫外線に当たってしまうと溶けて消滅するため、ゾンビよりも格段に体は弱っちいが、知能は人間そのもの。夜の闇に紛れて活動し、着実にその種を増やしていくのである。普通に家屋の屋根裏・天井裏に棲み付いている様子はギャグっぽい。こんなにシリアスホラーなのに、隠れる手段が雑すぎるからだ。屍鬼は狙って人間を殺して仲間にしている様子で、そこにはもしかしたら愛もあるのかも…と思わせるのが少しせつない。多少、もう死んじゃった体だし、人間としては生きていけないから、やけくそになってるんじゃないだろうかとも思う。意思を持っているとはいえ、屍鬼の沙子のほうも迷いながら進んでいる気がするし、自分たちの在り...この感想を読む
人を外れた存在。人の生き血をすする存在、屍鬼。対する人間の胸に浮かぶのは、悲しみか憎しみか。『屍鬼』は、一般的にはホラーと分類されることが多い作品だ。確かに、間違ってはいない。今なお土葬が行われる山間の村に蔓延する死の病気。死をもたらすのは、死してなお人としての意識を持ち続ける吸血鬼ーー屍鬼たち。屍鬼たちは人の道に反していることを自覚しながら、空腹に抗うことが出来ず、かつての友人、家族、恋人を襲い血をすすっていく…。この小野不由美の長編小説が、『封神演義』で知られる漫画家・藤崎竜によって漫画化された。原作『屍鬼』はもともと挿絵のない小説であり、住職・室井静信や村唯一の医者・尾崎敏夫などのキャラクターが藤崎竜の手によって初めてデザインを起こされた(ただし、主役たちはまだまともなデザインが多いのだが、端役のキャラはよくも悪くもケレン味溢れる「フジリュー」の色が強く現れているので、苦手な人は...この感想を読む
よみがな:おざき としお ニックネーム:若先生 年齢(作品時):32歳 性別:男性 住まい:外場村 所属:尾崎医院 性格:ぶっきらぼうで不用意な憎まれ口を叩くことが多いが、医師としての責任感は強く、スタッフからの信頼も厚い 特徴:ヘビースモーカー 価値観:目的のためであれば手段を問わない 役職:院長
よみがな:むろい せいしん ニックネーム:若御院 年齢(作品時):32歳 性別:男性 住まい:外場村 性格:温厚で心優しい性格 価値観:繊細かつ結果より過程を重視する理想主義なところがある 特技:副業で小説を執筆している トラウマ:学生時代に自殺未遂を起こしている 職業:僧侶
桐敷沙子
村の僧侶・室井と沙子が夜中に寺院の中を歩きながら話しているシーン
桐敷沙子
村の僧侶・室井と沙子が夜中に寺院の中を歩きながら話しているシーン
桐敷沙子
村の僧侶である室井と沙子が、夜中に寺院の中を歩きながら話しているシーン