オール・ザット・ジャズのあらすじ・作品解説
オール・ザット・ジャズは1979年公開、20世紀フォックス配給による映画であり、カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞した作品である。 ブロードウェイミュージカルの演出や振付、映画監督として活躍し、アカデミー賞、トニー賞、エミー賞など演劇にかかわる様々なジャンルの賞を受賞したボブ・フォッシーの自伝的作品であり、自身が監督、脚本、振付をつとめている。 この作品は無理が多い生活を薬やタバコで誤魔化しながらショーの演出に明け暮れていた男が、やがて病床に伏し、朦朧とした意識の中で今までの自分の人生を回顧していくまでを、鮮やかなダンスシーンを織り交ぜながら描いた作品である。 「フレンチ・コネクション」や「ジョーズ」のロイ・シャイダーが主演をつとめ、主人公の幻覚に寄りそう天使役を「キングコング」「ブルースカイ」のジェシカ・ラングがつとめた。 1979年にはノベライズ化され、日本でも1980年に翻訳版が刊行された。
オール・ザット・ジャズの評価
オール・ザット・ジャズの感想
華やかなミュージカルの中に浮かび上がる死のモチーフを基に、現代アメリカの退廃や病巣そのものを描いた「オール・ザット・ジャズ」
カンヌ国際映画祭で、黒澤明監督の「影武者」と並んでグランプリを受賞した、ボブ・フォッシー監督の「オール・ザット・ジャズ」は、凄い映画だ。 この「オール・ザット・ジャズ」は、グランプリに値する程の重量感と風格を持った映画ではない。 だが、同時受賞の「影武者」のように重苦しいばかりの時代劇に、ややついていけない私としては、現代人の病根を描いたこの作品の方に、むしろ大いに共感を覚えるのだ。この映画の題名の意味は、"あれや、これや”と言ったアメリカの俗語なのだそうだが、ブロードウェイに生きる人間の心象を、死のイメージまでも重ねて描いていると思う。 監督のボブ・フォッシーは、あの名作「キャバレー」や「レニー・ブルース」を撮った人で、映画の世界よりも、アメリカ演劇の本場ブロードウェイで、ミュージカルの神様的な存在なのだ。 子役、コーラスボーイからスタートして、アメリカン・ショービジネスの世界を存分に知り...この感想を読む
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