愛とは決して後悔しないこと
ジェニファー・パレット
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「ある愛の詩」は、1970年のアメリカ映画で、身分の全く異なる男女の愛を、甘く切なく描いた作品である。純愛を貫く二人が感動的な映画で、「愛とは決して後悔しないこと」というセリフが有名。 良家の御曹司オリバーと、イタリア移民の菓子屋の娘ジェニーは、大学の図書館で初めて出会う。共通するところが何もない二人ではあったが、あまりにも境遇が違うことでかえって魅かれ合うのだった。その反面、実るはずのない恋だと思い、その悲しみから逃れようともするジェニー。オリバーは父からの送金を絶たれようとも物ともせず、結局愛し合う二人は結婚し、貧しい暮らしであっても幸せを感じていた。やがてオリバーが法律事務所への就職を決め、ニューヨークのアパートで新生活を始めた矢先、ジェニーが余命わずかだと宣告され・・・。 エリック・シーガルの未完の小説が原作となって映画化され、その製作と同時に小説も執筆された。そして、小説を発表した数週間後に映画を公開するという、原作と映画のメディアミックスの先駆けとなった作品である。
これぞ純愛映画現在でもいわゆる「純愛映画」と言われる映画は数多くありますが、この『ある愛の詩』ほどの純愛映画はないと思います。1970年に公開されたこの映画は、実はエリック・シーガル氏の未完の小説を原作としています。その後、映画の完成の後に脚本をベースに小説は完成という作品です。発表こそ小説の方が早かったのですが、実は映画の方が先に完成していたんです。この映画が公開された時には、当たり前ですが私はまだ生まれてはいませんでした。ですが、母親が大好きな映画で、あまりにも素晴らしい作品だというのでレンタルで借りて見たのが一番最初の出会いでした。代々ハーバード大学出身という絵に描いたような御曹司であるオリバーと、普通の家庭で育ったジェニファーは、大学のアイスホッケーがキッカケとなって知り合います。急速に惹かれ合う2人ですが、オリバーの父親は大反対。元々オリバーとこの父親の関係はこじれていたのに、この...この感想を読む
富豪の息子オリヴァーと、庶民の娘ジェニーの悲恋物語です。二人を愛を引き裂く身分の差と、それを乗り越えたと思った先のジェニーの不治の病。とてもベタなラブストーリーですが、原題もそのまま「ラブ・ストーリー」ですし。純粋な二人の恋が、乗り越えがたい障害に阻まれるストーリーはいつの世でも、どこの国でも人気があるものですね。ジェニーの病気は白血病でしたが、オリヴァー役のライアン・オニールが後年実際に白血病の診断を受けて闘病していたのは、何か因縁のようなものを感じずにはいられません。フランシス・レイによる主題歌も、とても悲しげで映画史に残る名曲です。
ジェニファー・パレット
白血病で他界してしまったジェニファーが生前に残した言葉。主人公のオリバーはこの言葉を思い出し、2人の思い出の場所を訪れる。