ペーパー・ムーンの評価
ペーパー・ムーンの感想
いつ観ても心にしみる名作
娘役のテータム・オニールが、とにかく可愛らしく、ひき込まれます。彼女の凛とした瞳から放たれる輝きが、人と人との直感的な結びつきというものが愛情というものなのかもしれないと感じさせます。また、人の巡り合わせや、損得とは関係ない運命的な絆というものに希望を感じさせてくれる物語です。ライアンとテータムという実際の親子が、フィクションの世界では擬似親子を演じているというのも面白いなと思いました。私がこの作品を初めて見たのは、まだ10代の頃で、その時は子供目線で楽しんでいましたが、今見返してみると、別の感慨があります。最近読んだ村上春樹さんの小説「1Q84」では、この作品へのオマージュと思われる場面や一節がもり込まれていて、あらためて面白く魅力的な映画でであると感じました。