ブラックマジック M-66のあらすじ・作品解説
「ブラックマジックM-66」は士郎正宗によるSF漫画を原作としたOVA(1987年公開)。 原作第4章のエピソード「BOOBY TRAP」をベースに士郎正宗自らが監督、脚本、絵コンテを担当している。 物語は、新型対人自動歩兵(戦闘用ロボット)のM-66が暴走する事件から始まる。 M-66に命を狙われる開発者の孫娘とそれを追う軍特殊部隊、そしてその戦闘に巻き込まれていく女性記者シーベルの姿を描いている。 本作は48分と短い時間であるがハイテンポなアクションシーンが満載されているのが特徴。士郎正宗作品は「攻殻機動隊」「アップルシード」などに代表されるように難解な用語やテーマが描かれるものも少なくないが、本作については一切の予備知識がなくても楽しめる娯楽作品に仕上がっている。特に自我を持ったロボットではなく、純粋な兵器として描かれるM-66の無機質な描写と独特の人間離れした動きには注目したい。なお作画を担当した沖浦啓之は、本作で大友克洋に見い出されたことで劇場アニメ「AKIRA」に参加する契機となった。
ブラックマジック M-66の評価
ブラックマジック M-66の感想
見た目は可愛い女の子ロボットなのに~
物語としてはシンプル構成ひたすら追いかけてくるMー66から逃げる展開なので、観ていて分かりやすい印象をもちます。約50分のOVA作品なので、潔く割りきった内容で、膨らませ過ぎることもないものだったように感じました。時間における内容量のバランスが適切なものだったように思います。これだけの内容で、面白く演出できるのは凄いことではないでしょうか。「ブラックマジック Mー66」というOVA作品の要素が良かったのだと思います。一言で要約すると、「命懸けの鬼ごっこ」です。命を狙われている、という危機感・緊張感が物語終盤に向けて徐々に強くなってくるのが面白さを感じさせる要素なのだと思います。主人公たちに感情移入して、アニメ本編に没頭できると楽しいのだと思います。限られた時間の使い方は、正解だったのだと思います。限りなく、ベストに近いベターなのだと受け止めています。近い印象をもつ作品として、名作洋画とし...この感想を読む