珍しい観光名所を扱ったミステリー
銭形砂絵にびっくり、もっと知られてよい名所この本を読むまで、銭形砂絵という観光名所を知らなかったという人も多いのではないか。事件の舞台である香川県観音寺市にある砂絵で、江戸時代の通貨である寛永通宝を表したものである。祥伝社の文庫の表紙や、冒頭にある著者自らが撮影した砂絵の写真を見ると、かなりの規模、作中の説明によれば縦122メートル、横90メートルもある、楕円の立体的な砂絵である。東海以東の人には知名度がないという事だが、全くその通りであり、これだけの珍名所であるにもかかわらず、東海以東どころか、関西在住者でも知らない人がいるのでは、と思うほど話題にならない。当然四国やその周辺では知名度がある観光地だと思われるが、これだけの規模の砂絵は余りに珍しく、もっと世に知られてもいいのではないだろうか。沢山のミステリーを読んできたが、銭形砂絵を舞台にしたミステリーも、この和久氏の作品以外では見たことが...この感想を読む
4.24.2
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