誰もが本当のことを知って 自由にものが言えて 言っても殺されない世界が あったらいいわね…
廉子
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圧巻の、歴史エンタメとしての実力。壮大である!その取材力と構成力には声も出ない。過去で言えば、ベルサイユのばらなどは史実を丹念に調べて描かれているそうだ。なるほど資料ドレスや時代風景など、フランスに行けば見られそうなものが多数。しかし、BSARAはオリジナルである。仮想の未来で起こる戦国時代。もちろん、全ての創作物にはモデルがある。作者もきっと、西洋問わず平安でない時代の資料を検証しまくったであろう。しかし、オリジナルなのである。そして、圧倒的説得力を持つ。例えば砂漠の街で、水を止めることを城攻略のミッションとする。例えば寒い国で、監獄に流れ込む水が恐怖と死の対象となる。そこにいたのか!?と思わせるような、湿度、気温、環境を前提とした設定作り。五感から派生する特色や風俗はオーディエンスに共感をもたらす。その上、それ自体が話の山場になってるんだから面白くないわけがない。文化の使い方で、ニヤリと...この感想を読む
朱里の成長物語物語冒頭から赤の王は残虐非道な人物として描かれる。白虎の村を焼き、逆らう村人は勿論、自身が気に食わない者も好き勝手に殺す。そんな赤の王だが“ただの朱里”として趣味の温泉に通う時には残虐な面は影を潜め、動物に優しく、女の子とも会話する普通の男になる。更紗との初対面の場面でもまだお互い恋愛感情が生まれる前の場面であるにも関わらず、普通に会話している。二重人格と言っても良い程の変貌ぶりである。そんな朱里の変化が分かりやすく表れているのは2回目に更紗と出会った直後のシーンであろう。更紗に会いに来たと言いキスをする軽い男であるが、彼女が去った直後、ひとたびマントを羽織るとその瞬間、彼はただの朱里から赤の王へと変貌する。残虐性と優しさ、赤の王と朱里という二面性を持った彼であるが、実は赤の王として優しさを発揮している部分もある。彼が統治する周防の都の様子を見れば一目瞭然であるが、砂漠の街...この感想を読む
人に、「おすすめの漫画は?」と聞かれると必ず挙げるのがこのBASARA。全巻持っていますが、生涯この本は手放さないでしょう。(以下少しだけネタバレあります)物語の舞台は、現文明が滅びた遠い未来の日本という設定。そんな日本を統治するのは三百年続く王族の血統。しかし、その政治は乱れ、腐敗し貧困の差が激しい国になっています。高名な預言者に「運命の少年」と謳われたタタラが、ある日国王の息子である赤の王に殺されます。人々が絶望に打ちひしがれるなか、そのタタラの代わりに立ち上がったのが双子の妹であり主人公でもある更紗。更紗はみんなの希望である運命の少年のふりをして、タタラとして生きることを選びます・・・。更紗は兄の敵を討つことを決意しますが、その道中で、朱里という青年に出会います。朱里は傲慢で自信家で、最初は鼻持ちならない奴と思いますが、何度か会ううちに次第に惹かれあって行きます。しかし悲劇にも、その朱...この感想を読む
廉子
真実を伝える新聞を燃やされ、仲間のジャーナリストもお尋ね者になっている状況をおかしいと思う廉子の言葉です。
運天
主人公の更紗が、仲間内に自分が女性であることを隠して偽っていることを思い悩んでいるところに、運天がかけた言葉。