墜落遺体の評価
墜落遺体の感想
二度と繰り返さないように。
日本航空123便墜落事故で身元確認班長をつとめた人の手記。この事故について知るときに欠かせない本だといえるだろう。遺体や遺体安置所に関するエピソードがすごい。体がバラバラになったり、ぐちゃぐちゃになっている遺体がほとんどだ。頭と頭がドッキングして、ひとつの頭から三つの眼球がでてきたりしていたそうだ。筆者の「これが人間だったのか」という言葉が、遺体の状態を見てうけた衝撃をよく表している。身元確認班や被害者の家族は睡眠時間を削り、食事もとらず、遺体を家族のもとへ返そうとしている。命の重みや、家族や恋人の大切さ、人間の脆さ、強さを考えさせられる。軽い気持ちで読むことはできない、そんな本だ。