ダウン・ツ・ヘヴンの評価
ダウン・ツ・ヘヴンの感想
ダウン・ツ・ヘブンに見られるクサナギの変化の考察
はじめに~クサナギについての考察本書はスカイ・クロラシリーズ三作目で、クサナギがエースパイロットから中尉という立場に出世していく様が描かれています。クサナギが最も人間らしい、自分の感情に素直な時期だと言えるでしょう。前作のナ・バ・テアでは、クサナギは飛行機に乗ることだけを生きがいとし、他者との関わりに興味がないエースパイロットとして描かれていました。そこから一歩進み出し、外側とのコミュニケーション能力が発揮されるのが本書と言えます。「一人が好き」「人が多いのを好まない」という、これまでのクサナギの一匹狼性も出ていますが、大勢の新人パイロットの前で行った演説には、甲斐が「あなたには、本当に感心する」「持って生まれた才能かもね」と絶賛するほど、人を惹きつける能力があることも発揮しています。また、ティーチャとの再会に涙を流しながら喜び、笹倉が基地に招集されると抱き付いてはしゃいで喜びを表現す...この感想を読む
ダウンツ ヘブン
スカイ・クロラシリーズの第三弾。時間系列的にナ・バ・テアの次にあたる。今回は前作から続き主人公は草薙水素。スカイ・クロラやナ・バ・テアと比べると戦闘シーンが減り、物語り全体の雰囲気や流れ方が少し変わる。しかし、後半にはティーチャーと草薙水素の対決シーン。ティーチャーと草薙水素の空中戦では、弾薬が空砲だったと言うオチもついてくるが、ティーチャーは冷静に帰還しようとし草薙水素は激怒する。子供と大人の線引きがきちんとされてて少し虚しい気持ちにもさせられる作品。あいかわらず、哲学的。装丁はぜんぜんおしゃれじゃない感じであまり好きじゃない。