自然界から人類への警鐘 - ハプニングの感想

衝撃的な予告編と、監督が『シックス・センス』、『アンブレイカブル』のナイト・シャマランということで購入。 でもよくよく考えればよかった。彼はそのあと『サイン』、『ヴィレッジ』と駄作を作ってるから。 本作は植物が作り出す化学物質が人間の神経系に作用し自殺していくというホラー。 生物学で大学院まで進んだ私としては、ネタ自体は好きなんだけどな… 人類への警鐘というテーマなら、うまく作れば『アビス』のようにできるのに。 ナイト・シャマランも落ち目だ。 衝撃的なシーンも。CG多用したせいでリアルさがない。不自然。 それから、車で逃げている途中、４方塞がりになってみんなが十字路に集まるシーンがあります。 主人公を含め「植物が出す化学物質」が死の原因だと気付きながら、みんな車から出てぺちゃくちゃ話してたり、主人公は悠長に野原に腰かけてたり、意味不明です。 結局みんなで野原歩くことに決まったし、何なのこの人達笑 それから植物学者さんだけど、この人言ってることめちゃくちゃ。 植物が天敵だけを選択して殺せることについて「どうやって学習するのか　植物の進化は早い」というセリフがあります。 植物は学習なんてしません。何世代にも渡って徐々に取得したものでもありません。 進化について０から学んでください。 進化は「突然変異によって、た・ま・た・ま獲得した形質」です。 そして植物は異種間でコンタクトをとれるというところまでは異論はないですが、このスピードでの伝播は不可能です。 どんな学者が実際に監修してるんだか。 よく考えてから作ってください。 それから「大都市から小さい街に広がる」という説明がおかしいです。 広がってる訳じゃななく、それぞれの地域で独立して起こる現象なので。 それから人数が関係しているならまず全ての大都市で壊滅的な影響うけ、小さい街ではそもそも面積当たりの人数少ないんだからほとんど起きないと思います。 最後に警鐘だがら一部で起きたみたいな説明ありますが、じゃあその後も気にせず環境破壊を続けたアメリカは学習能力の低い最低な国ですね。 映画で自ら証明してしまったわ。 そして、あのおばさんは映画全体を通して一番異常。 しかも化学物質の影響を受けてない正常な状態が一番異常。 影響受けてから少し正常に戻ったんだから良かった良かった。 それに「死んだ」って言ってましたけど、ほんとに死んだかみてないですよね？ そしてしまいにはジェスをあたかも自分の娘にしてしまうという醜態ぶり。 まあ映画なので突っ込みはこのくらいにしておきましょう。 評価低い映画の方がレビュー長くなってしまうのは俺の悪い癖だ。 でもある意味楽しませてもらったので評価は★３つだよー！ そして科学の知識があまりない方々は現実問題どうなんだと不安になったと思います。 リアルには絶対起きえない（現象は起きる可能性があるが、対策を講じる間もなく全人類が危機に晒されることはない）ので、心配は無用です。 以上