痛い!でも面白い。
”全員悪人”というキャッチフレーズに心惹かれつつも、バイオレンスが嫌で避けていたこの作品。 想像通り、というか想像をはるかに超えて目を伏せたくなる残虐なシーンがてんこ盛りでしたが、それを差し引いても圧倒的に面白い作品でした。 人の殺し方を先に考えて、ストーリーはそれに合わせて作ったとのことですが、本当なのでしょうか。本当だとしたら、そんな動機から入ってこれだけ面白く出来るなんて、びっくりです。 言うなればこの作品は純粋な娯楽としてのバイオレンスです。しかし実はそこが要なのかもしれません。まったくメッセージ性を感じないからこそ楽しめるのではないかと思いました。 日本映画に独特の”任侠”というジャンルがありますが、これもまた、バイオレンスを楽しむ類のつくりでしょう。ただ、数ある任侠映画と本作品との違いは観客に迎合していないところではないかと思います。 あきらかに監督自身が見たい映画を作っていると感じます。しかしそれでもれっきとしたエンターテインメントに仕上がっているところがとても興味深いです。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)