感動的だけどちょっと複雑 - ショーシャンクの空にの感想

妻とその愛人を殺したという冤罪で終身刑を言い渡された主人公の銀行員が、刑務所内の厳しい生活を少しでも良くしようと活動しつつ、脱獄するためにコツコツと脱獄の準備をし、見事脱獄に成功するという物語です。 銀行員としての能力を活かして、看守や刑務所長たちの財テクの手伝い、さらには不正会計のマネーロンダリングのために、架空の人物を作り出し、そこに金銭を集めることで、さまざまな特権を手に入れ、囚人仲間からの暴力からも守られるようにします。一方で、その特権を活かして、囚人の待遇改善や社会復帰のためのプログラムを作り、囚人たちとも友情を築く。特に、『レッド』と呼ばれている老囚人とは親友となり、冤罪を晴らした時の夢を語るようになるが、彼は「刑務所では希望は害にしかならない」と言います。事実、冤罪を証明する新事実が分かった時には、刑務所長たちの不正に深くかかわりすぎたため、その事実を握りつぶされてしまいます。そして、それを機に、コツコツ準備していた脱獄トンネルを利用する決意をします。レッドと再会の約束をして…… そして、約束通り、マネーロンダリングのために用意した架空人物となり変った彼と仮釈放されたレッドは感動の再会をします。 どんな状況でも希望を忘れない姿には本当に感動しか湧いてきません。でも、ちょっとだけ……抱く獄して別人になるしか生きる術がないという現実が悲しいです。