アメリカ映画の典型の資産家 これがアメリカの精神構造だ
1941年のオーソン・ウエールズの作品で、彼の代表作でもあり傑出した世界的映画の一作品でもある。 話の展開はおおよそ、華麗なるギャッツビーと同様のアメリカの成り上がり金持ちの話である。面白い事にアメリカの金持ちと言うのは人のやらない事で大概は成功する。成功した暁には大きな屋敷を手に入れて、つまらない女に入れあげる。その女と言うのは綺麗で在るが、頭が良くなく、金でどっちでも転ぶような、どこにでも居るような女につまずく。 アメリカの成功ストーリーの典型でこのビンボーと称される女は金と富のシンボルでは在るが、何も彼らにはもたらさない存在で、欲の象徴だ。 市民ケーンの成功したところ、マスメデァを使いスペインと戦争を起こさせるなど、当時としては画期的な話の展開だが、今現在のアメリカ映画に表されるアメリカ人の基本的思考は大凡変わっては居ない。 アメリカの階級は資産によって上れるが、そこには意義や文化は存在しない、文化的な影響を持つ物は資産価値とは認められることは無く、そこに居る人間は産業の移り変わりと共にメビウスのように繰り返される。
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