何度も思い出す名シーン
「王国」シリーズの3冊め。大分前に読んだので記憶が少々おぼろげなのだが、ずーっと印象に残って離れないシーンがある。 主人公の女性が不動産屋さんと話していて、話が全く通じなくてすごいな、と思うところ。こんなに話が通じないなんて、と笑うのと同時に、ちょっと寒い気持ちになるシーン。 自分があたりまえだと思っていることは、もうあたりまえではない。だとしたらどうやって生きていけばいいんだろう?あたりまえなことがいっしょの人たちだけを見つけ出してなるべくいっしょに過ごせということなのか? いつもいつもそうはいかないものだから、たまに別世界の人たちと会うことになる。それは外国人より遠い人たちだ。 そうなんだ! 共通の価値観を持っている人たちっていうのは自然と集まるように世の中なっているけれど、それでも全然話が通じない、外国人より遠い人たちというのも確実に存在する。 この本を読んでから、ひしひしとそれを感じている。
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