アオハルに乗る。 - アオハライドの感想

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アオハライド

3.823.82
映像
4.00
脚本
3.63
キャスト
3.25
音楽
4.00
演出
4.25
感想数
4
観た人
4

アオハルに乗る。

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

友達とは?

少女漫画の実写映画化の作品ということで、多くの中高生がこの映画を観たと思う。現に、私もその一人であった。主人公の吉岡双葉は、本当の友達がいなく、見せかけの友達しかいない。このシチュエーションの物語は多いけれどそれくらい、見せかけでしか関われないことが、辛いことだということが分かる。

本当の友達とはどういうことだろう?

映画のなかの物語だからこそ、自分のことを客観視できると思う。中高生がこの作品を見て、友達との関わり方を、無意識のうちに学ぶことができるんじゃないかな。中高生への影響力は、大きいと思う。

そんなんだから友達との関係も安いんだよ。

自分が正しいと思ったことを言わないで、周りの人が言っている方に流される。

双葉は、自分の気持ちを友達に伝えた時に、嫌われてしまった。だけど、そのことで、見せかけの友達だったということが明らかになった。

双葉の勇気はすごいなあ。

双葉は、自分の気持ちを伝えたことで、本当の友達ができた。

学校行事なんてさ、あれだよ。ずーと後になって思い出した時に、一緒に経験したみんなにとって、同じ温度の楽しい思い出になってりゃいんだよ。

このセリフ素敵だなあと思った。私が高校生の時から仲のいい子と話をする時に、高校生の時の思い出話を一緒にするのがすごく楽しい。それはきっと、一緒に経験したその子にとっても、私にとっても、同じ温度の楽しい思い出になってるからなんだなあ。

好きになるということ。

人混みの中にいるとさ、いっつも無意識に吉岡さんの姿を探してるんだよね。人違いでも、目で追いかけたりして。で、意識しだすと、どんな人混みの中でも不思議と1番に見つけ出せちゃうんだ。好きになるってそういうことなんだなあって。

好きなのかな?そうじゃないのかな?自分が相手を好きかどうか、自分でも分からない。このセリフは、人を好きになるということを、ドンピシャで表現しているように感じた。気持ちは嘘をつけても、行動は嘘をつけない。

演技について。

吉岡双葉を演じる本田翼さんは、わざとらしい演技にも感じられるけれど、ピッタリの役だと感じた。だけど、個人的な気持ちをあえていうと、見せかけの友達の前で、自分を隠して、その友達が期待する通りのガサツな双葉を演じる時は、自分を偽っているのが分かりやすいから、わざとらしい演技はいいと思う。だけど、馬渕洸の前でも、わざとらしく感じる言い方があったから、見せかけの友達の前での双葉と、本当の友達ができた後の双葉の差を作って欲しかった。心や考え方が変わると、微妙な差ではあるけれど、話し方も変わるんじゃないかな。

また、双葉の中学時代役を田爪愛理さんが演じている時、純な雰囲気があって、それが素敵だなと思った。双葉が持っている透明で水色のイメージが表現されていた。

馬渕洸さんを演じる東出昌大さんは、演じてる感じが一切しないのが、すごいなあと思った。演じてる感じが一切しないというのは、セリフを言っているように感じないということ。覚えているセリフを言っているように聞こえないということ。いま生まれた言葉を言っているように見えるのが、言ってるように聞こえるのが、どうしたらそんなふうに演じられるのかなあと疑問に思った。

小湊亜耶を演じる吉沢亮さんは、数多くの少女漫画の実写映画に出演しているイメーシがあって、この作品を観る前は、正直いうと、また吉沢亮さんか…と思ってしまった。しかし、間の取り方と言葉の言い方、声のトーンを変える場所が絶妙で、間の手が上手だなあと感じた。吉沢亮さんが出演している、少女漫画の実写映画をすべて観たくなった!!スター性よりも、物語を飽きさせない潤滑油のような演技だった。

アオハルに乗る。

アオハライドの語源が、青春に乗るというのを知った。「青春に乗る」という概念がなかったから、初めてその言葉を聞いた時、素敵だなあと思った。悩んだり、迷ったりする高校生の時期。振り返って見た時にやっと、ああ青春だったなあと感じる。

大人になっても青春していたいなあとは思うけれど、やっぱり、もう戻れない時間だから青春なんだなあと思う。戻れない時間になってからやっと、青春だったということに気付く。

高校生の時は、少女漫画の主人公の子が一番可愛く見えたけど、今は、双葉も悠里も修子も可愛い。

相手を思いやる気持ちがあって、どの子も素敵だなあと思った。相手を思いやる気持ちがあれば、素敵な友達に必ず出会える。

双葉たちは、同じクラスの中で出会ったけれど、学校は狭いから、出会える可能性の方が少ない。

だから、自分を偽るよりも、いつか本当の友達と出会えるのを信じて、自分を生きた方がいい。

出会いたい友達にふさわしい自分になる。

学校にいると、ここしかないんだと思ってしまって、友達ができないことをコンプレックスに思ってしまうことがある。

そんな時は、双葉たちを思い出せばいい。強い味方になってくれる。

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淡い恋を思い出し過去にタイムスリップした様な気持ちにさせてくれるアオハルの魅力

アオハルの実写版キャスティングに関する様々な意見青春時代を思い出してしまう。淡い恋心の中であの気になる彼を見つけては隠れて、ドキドキしたあの時間を私たち誰もが経験しただろう。初恋はいつだっけ?と考えてしまうくらい私には遠い記憶です。でもきちんとしっかりと覚えている彼の顔。私はずっと彼の事だけが好きだと思っていました。でも、時間とともに変わる好きな人。恋とは難しいものです。ただ、青春は光り輝きいつまでも誰かの心の中で生きています。いつまでも綺麗なままの姿で、変わらずに宝物となるのでしょう。この作品は、元々少女漫画を実写版にしたものです。大人気の少女漫画のため、実写版にするにあたって世間からは期待が膨らむばかりでした。実写版で気になるところが、キャスティングです。そのキャスティングが、あまり良い反応ではなかったことを覚えています。個人的な意見としては、双葉が本田翼というのは良かっだけれど、...この感想を読む

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  • りかりか
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青春をしたくなる

昔から知っていて、高校で再開するってところから青春がつめこまれているなぁって思いました。それも昔とは変わっていて。でもふとしたところに昔の彼が出てくるのが、どこか懐かしさを感じるというか。本田翼ちゃん演じる役はすごいピュアでまっすぐで可愛くて、友達に東出君演じる男の子が好きって言うところはすごい勇気だなぁと思いました。その友達も東出君が好きで、友達だからこそ譲り合えたり、応援できたりするんだなぁと思いました。カフェで泣いてるシーンなんかは本当に親友ってのがわかってほっこりしました。自分にはこんな仲間いるのかなって思ったり。でも本当に好きで譲るのもすごい度胸だなって思ったのを覚えています(笑)千葉くんに好意をもたれてから、千葉くんと仲良くしてる姿を見てやきもちのような感情が出ている東出くんは可愛かったです!図書館でガラス越しに目があって口パクで話すところとかキュンとしました。そこに割り込...この感想を読む

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  • ねこ娘ねこ娘
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原作を読んでいた私からの感想

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2.82.8
  • お味噌お味噌
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  • 782文字

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