アニメをとして技術を見る
全体的印象
刑事もので難しい装置の名前、そして偉人の言葉の引用とストーリー。このアニメは集中していないとまず理解できない。細かく言うと、最後のモトコとワライオトコのシーンは集中して聴くか、なんかいも連続再生しないと私には理解できなかった。しかし、このワライオトコの人物像と考え方には尊敬させれるし、今の若者にもこれぐらい情熱的に国を思っている子がいてほしいと思うほどだ。このアニメでは今、ブームのAI技術の未来ともいうべき姿が形作られているようにも感じさせてくれる。確かに現在の技術ではテツワンアトムを作る事は不可能だといわれている。しかし、未来にはそのようなロボットを作ること可能ではないかと思わせるほどに、技術の発展のすばらしさを感じさせてくれる内容になっている。ストーリとは別になるが、音楽も聴くとこのアニメをすぐに思い出させてくれるような、印象深いものになっている。外国語で、少ししか内容は分からないが、ユーチューブでも高い再生回数をほこっており、個人的にはすばらしい音楽だと思う。
キャラクターに焦点を当ててみる
まず、クサナギモトコが最強すぎる。体は普通の肉体ではなくロボットであるが、運動神経、とくに武術がすごすぎる。あれだけ強いのは軍隊でも並外れていると思う。身のこなしと体の柔軟性が人間離れしているため、どんな敵でも相手にならない。こんな人がいたら今の日本でも悪さをする連中は減るだろう。さらに、頭もいい。論理的に思考する必要があるときと感情的になっていい場合をしっかりと分けて行動している。この人物像を創造したスタッフの方はほんとうにすごいとしかいいようがない。バトーもすばらしい。モトコの補佐役といった感じだが、感情的なところが多々あり、「熱いおじさん」といった印象を受ける。軍隊上がりの人の印象とは違って言葉ひとつひとつに気持ちがとてもこもっており、人に尽くすことに対しての情熱はすごいとしかいいようがない。それに比べてアラマキとサイトウはとてもクールといった感じで、任務を何も疑わずに淡々とこなしていっているように思う。アラマキは上司としてはほんとうに尊敬できる人物像で冷静的な見方ができるので部下に信用させているのだろう。サイトウはもうスナイパーの印象がつよすぎる。性格もその職にあっているように思えない。冷静で言われたターゲットをはずさないように全力を尽くすといったところは、スナイパーをやっているひとの印象どおり。トグサはバトーに情熱的というめんで似ている。刑事としてはすばらしい人格者だと私は思う。仲間に対しても気を回しているところと、家族思いのところは好感をもてる。刑事としての勘は鋭い。ワライオトコに関しての捜査ではそれが発揮されていると思う。イシカワはもうなんというか、完璧なサポートをしてくれるナビゲーターといった印象だ、ただ、データ管理やハッキングといったことは彼がとても詳しいためチームの中では極めて重要な位置にいることは疑いようがない。
公安と日本の官僚制度
このアニメを見ていて、官僚や政府の中はあんな感じなのではないかと思う人はいたのかもしれないし、ただのアニメなので現実性は全くないと判断し人もいるだろう。私は正直なところ、両方ともいえると思っている。実際、国会で権力を持っている総理大臣や閣僚の人たちの答弁や書類などは官僚がやっていることは事実だし。組織の末端で動いているのは各庁、各省の若手だと思っている。ただ、国会議員が権力をもっていることは間違いないだろう。公安9が動いて総理大臣や閣僚が迷惑をこうむれば選挙に響くことは想像できる。ただ、ここからは私の考えだが、AIがあれだけ発展していくと公安が動く前に総務省のひとが動くだろう。総務省はITやインフラを日本では整えている。ただ、ハッキング、クラッキングといったところは警察庁の管轄だろう。近年、情報の奪い合いは多発しているし、この先もサイバー攻撃といったことは行われていくだろう。このアニメを見れば、発達しすぎていて現実性は乏しいかもしれないが、サイバー空間に対しての認識はより身近に感じられるのではないかと私は考える。また、やり方さえ覚えれば誰でもサイバー空間では犯罪者になりえることもこのアニメは教えてくれていると思う。一人のカリスマがいれば、その人に依存する人たちは知らず知らずのうちに犯罪者になっていることはよくある話だ。
未来の技術について
このアニメの中では人の記憶というものを保存してそれを伝えることで受け手がどのように影響させるかを学ばせてくれる。それを映像記憶としてとってもおもしろい。その人が生きてなくてもその人が経験したことと、その人が考えてきたことの全てが伝える手段が映像であれば、より実際的にその人についてい理解が深まるだろう。ただ、カリスマ性は危険もはらんでいることも理解しなければならない。記憶を並列かし、他者に犯罪者の記憶と思考を与えることができれば、その健全な人も犯罪者を演じることができるだろう。記憶は映像と知識の集積でしかないのだから。自我をもっていない人間化、世界に不満を強く抱いている人間にそれを与えればどうなるだろうか。さらにもし、犯罪者に近いひとか革命家であれば、国の状況を悪くする可能性がある。ただ、知識と映像記憶を他者に上げた時点でこの人個人としての特異性は失われる可能性は否定できないが。革命性をはらんだ考えかは浸透するかの可能性はある。日本はその点で集団心理で動く傾向があるため注意しなければならないだろう。最後のシーンでワライオトコがサイバー空間で発見したメッセージで行動したことが明らかになったことはたしかだ。
電脳技術に関しては「よくここまで考えたな」とすごすぎて言葉がでない。一つ一つのストーリーと伝の技術できそうな論理が通っていて、とてもおもしろい。ほんとうに将来を予感させてくれるアニメだと私は思う。現在の技術では電脳化は無理だが、単純作業に関してはAIに受諾が可能であることからも将来の技術に期待がかかる。タチコマを見れば、感情がどこまで表現できるかで人間のように扱われるか決まる。
どこまでが人間なのか
このアニメを見ていて「人間とは」について考えさせれる。体が義足や機械であるほうがよいパフォーマンスを発揮できることは現実の世界でも起こっている。走り幅跳びの記録を見れば明らかだろう。そのような光景をみると義足や機械の体になったほうがいいのではないかと考える人も近い将来出てくる可能性がある。軍隊に関してもロボットで攻撃や防除が可能であれば人の命が奪われることはないため、広まる可能性は十分にある。
電脳化に関して言えば、ネットが飛躍しすぎた世界のように私は感じられた。パソコンや携帯端末を使ってアクセスするのではなく、直接自分の頭とつなげばネットの中で誰とでも話をすることが可能であるからだ。ただ、そこまでいくとそれってもはや自分をコピーしたサイボークと変わらないように私は思う。人間を形作るのは過去の経験であり、その経験によって起こした行動によってなりたっている。よってそれをコピーして張り付けた機会と一緒なのではないかと思う。人間のクローンは禁止されているようだが、もし将来可能ならば自分のコピーがいても不思議ではない。映像の記憶と知識の記憶が可能であればの話ではあるが。
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