こんなにも熱くなる作品他にない - 金色のガッシュ!!の感想

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金色のガッシュ!!

4.634.63
画力
4.13
ストーリー
4.50
キャラクター
4.75
設定
4.38
演出
4.75
感想数
4
読んだ人
8

こんなにも熱くなる作品他にない

4.54.5
画力
4.5
ストーリー
4.5
キャラクター
5.0
設定
3.5
演出
4.5

目次

超大作キャラ設定

雷句誠先生による超代表作金色のガッシュ。アニメでは金色のガッシュではなく、金色のガッシュベルとなっているが、やはり私は金色のガッシュの方が好きです。まず第1に巻数が33巻と非常に読みやすく、そして何と言ってもキャラの数の豊富さと、性格の個性の豊かさです。キャラ数が多い割に全てのキャラの個性がかぶることなく、お互いがお互いを引き立て合っています。特にキャンチョメやティオ、ウマゴン、といったレギュラーメンバーは全員が全員を強調しあっています。そして注目すべきはキャラクターの呪文の特性です。ティオは回復、ウマゴンは機動力、キャンチョメは欺き担当といったようにそれぞれの技がいかなるストーリーにも対応できるようになっています。そして何と言ってもライバルキャラであるブラゴの圧倒的なまでの重力の力。ライバルキャラであるブラゴの能力を重力にしたのには作者なりの理由があると私は思います。重力で魔物を押さえつけ倒すという能力をライバルキャラに設定することにより、主人公であるガッシュ、きよまろも、重力に押さえつけられることになります。その圧力を跳ね返す描写を多く描けることにより、バトルによる大きな緊迫感と重量感、また思いの強さによる重力を跳ね返す逆転劇を描きやすいからです。

兄ゼオン

ガッシュの最初の方から伏線として登場する兄のゼオン。ファウード編にて初めてその強さを読者は目の当たりにすることになりますが、このゼオンも物語を熱くするための最高の材料であると考えます。ファウード編では様々な力のインフレが起こります。ガッシュのザグルゼムで強力にした最大呪文バオウザケルガをモロにくらったが生きていたリオウ。この時読者は衝撃が走ります。あのバオウザケルガをくらっても生きていたという恐怖と、きよまろが死んだという絶望感。しかしそのリオウがゼオンには中級呪文であるテオザケルガでやられてしまう始末。これはかなりの絶望感であり力の上乗せです。ここで私が思うことが、ガッシュが電撃を使う際ガッシュは気絶してしまいます。プラスガッシュは口から電撃を出します。対して、兄のゼオンは手から電撃を出し気絶しません。この大きなアドバンテージは兄だから強いという理由だけで私は片付けたくありません。ガッシュが王族から継承されたバオウザケルガは、兄ゼオンが継承されなかったとして兄ゼオンは弟であるガッシュを恨んでいましたが、それは継承されなかったのではなくガッシュにしか受け継げないものだったと考えます。優しい心を持ったガッシュは電撃を放つ祭相手が傷つくのを見たくないがために気絶する。ガッシュが電撃を放つ祭に気絶するのはそういうった秘密があると私は考えます。ゼオンの最大呪文ジガディラスウルザゲルガも皮肉なことに口から電撃を放ちます。それは兄ゼオンがガッシュになりたかったと言う気持ちのあらわれではないかと思います。

クライマックス

やはりガッシュといえば最後の4巻です。クリアとの最終決戦ではガッシュの全てが注ぎ込まれています。最初にも言ったキャラ構成の面をここで最大限に活かしてきます。シンクリアセウノウスバードレルゴでは機動力の勝負。シンクリアゼウノウスザレフェドーラでは防御力のバトル。主人公のきよまろはアンサートーカーでもクリアの術をみぬくことはできませんでしたが、見事に仲間の呪文と相性のいいものばかりでした。なぜあえて相性のいいものばかりにしたのか。それは仲間の苦手な分野でクリアが勝ってもクリアの強さがわからないからです。あえてウマゴンとティオの得意分野で戦わせることによりクリアの術の凄まじさを読者に伝えることができるからです。そしてなんといっても最後の戦い、ブラゴとの共闘です。最初に述べたように、主人公が恐怖する重力の力を最終局面で仲間と設定することにより、大きな安心感が得られます。そして、負けた時の絶望感も倍増となります。最後には金色のの漫画のタイトルの意味がわかるというフィナーレです。ここで、誰もが一度は考えたことのあるクリアVSキャンチョメです。私も何度も脳内で2人を戦わせて見たのですが、いくらやってもクリアが勝ってしまいます。やはりクリアの能力は計り知れません。いくらキャンチョメがクリアを欺こうが、心の力の絶対値で負けてしまうと思います。クリアもキャンチョメのシンポルクには苦戦すると思いますが、シンクリアセウノウスバードレルゴとシンクリアセウノウスザレフェドーラを打つことのできるクリアには消耗戦で負けてしまうと思います。またガッシュとキャンチョメとブラゴでは、クリアに余裕で勝てたと思います。だからこそ作者はザレフェドーラで、キャンチョメを1番最初に消したのだと思います。まあどっちにせよ、後半でキャンチョメを強くしすぎたのだと思います。だからこそ今までのキャンチョメの伏線を回収できたのだとも思いますが、、よろしければ皆さんも読み返して見てください!

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金色のガッシュベル!!主にキャラついて

作品内容この作品は千年に一度の魔界の王様を決める戦いに、ずつきながらずつきながら清ずつきながら麿ずつきながらとずつきながらガずつきながらすずめのッシュが挑み魔界の王様になる。が主軸だが、それを通して参加者全員が大なり小なり何かを得て成長していくものだと思う。パートナー同士成長に足りないものを補っていると思います。作品前半は清麿の成長と周りとの関わり方、ガッシュの成長と目指したい夢の具体化を軸に、魔物の子達のそれぞれのおもいや理想を伏線に構成されている様です。最初出てくる魔物の子達は暗くて悪っぽい感じが多かったです。中盤では強敵グループやライバルとの関係が発展し、ガッシュの過去と向き合う場面だったり、新たな敵が出てきたりバトル要素が増えて少年漫画らしくなりました。後半は魔界の王様になる為少しチート要素が多めでしたが、大好きなキャラが傷付きながらもガッシュを信じ、最後にコルルの優しさを表し...この感想を読む

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天才少年と落ちこぼれ魔物の成長物語天才ゆえに仲間はずれにされ学校の先生やクラスのみんなから疎まれていた高嶺清麿が、自身に対しての言い訳を魔物のガッシュベルに啓され非力ながらも徐々に成長していく姿に魅力や勇気をもらえます。基本はハチャメチャの非常識のギャグや魔物同士の戦闘だが、その中に戦う相手の魔物の信念や背景に涙し、罠や謀略や強大な敵と戦い立ち向かう姿がとても面白く好きです。また、魔物の背景だけではなくそのパートナーの人間やその関係性もそれぞれ多種多様で面白く、主要キャラだけではなくサブキャラにも魅力がいっぱいで何度読み返しても年月がたっても面白いと思える作品です。笑える・泣ける・面白い!そして勇気をもらえる漫画緊張と緩和のアップダウンが激しい!ガッシュは魔物で強さがあるのに、同じ背格好の園児に負けて泣かされるし、子供みたいにお菓子の空き箱で遊ぶ無邪気な子供かと思っていたら信念を曲げず...この感想を読む

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