重くない号泣ドラマ
珍しいテーマ
医療モノのドラマはたくさんありますが、産婦人科のストーリーは初めて見ました。ストーリーに関係のない小さな挿入シーンでも赤ちゃんが生まれるだけで涙腺が緩みました。若いころ見てたらそんなことにはならなかったような気がしますが、30代にもなると友人たちが続々と母になり子育てに奮闘している現実や、甥っ子たちが生まれた時の予想していなかった衝撃的な感動を思い起こしたりして、新生児を見るだけで胸に迫ってくるものがあります。それにしても毎回毎回違う新生児が登場していましたが、どうやって撮影したのか謎です。CGには見えなかったし、かといって生まれたての赤ちゃんをテレビに出すことを了承する親がそんなにたくさんいるものなのでしょうか。出産するお母さんはそれどころじゃないような気がします。
キャストを評価
松岡茉優がずいぶん急成長しているなという印象を受けました。「あまちゃん」ではほんの脇役で目立ったセリフもなかったし、同世代の女の子が大勢出ている中、彼女は派手な顔ではないので目立ってはいませんでした。しかしその後の活躍は目を見張るものがあります。このドラマでも、主演は彼女と言ってもいいのではないでしょうか。ナレーションをはじめ、細やかな心理描写では彼女に主にスポットが当たっています。説得力のある、かつ自然な演技がとても良かったと思います。将来が楽しみな女優さんです。主演の綾野剛は、正直言って彼と同世代の俳優さんたちと比べて私の中での評価はあまり高くありません。彼の同世代は実力派俳優激戦区です。瑛太や森山未來、山田孝之など(ビーチボーイズのメンツがあがってしまったのは偶然です)、キャラクターが憑依したような迫力と説得力のある演技をする面々と比べると、綾野剛は「演技をしている」という印象が残ってしまいます。その意味では小出恵介や松本潤と通ずるところがあるように思います。ですが、この作中では温厚な性格の役だったため違和感のあるシーンはほとんどありませんでした。吉田羊は役作りで太ったのでしょうか?いつものシュッとしたスタイルは隠して、歩き方や仕草などもおばちゃんっぽくなっていました。さすがです。
印象に残ったシーン
吉田羊と綾野剛が一緒に出掛けて閉店間際のピアノ屋さんに入ったところが好きです。はにかんだ笑顔を浮かべながら肘まで使ってピアノを弾く姿は、うかつにもちょっとかっこいいと思ってしまいました。最終回でやっと星野源の会心の笑顔が見れてこちらの顔もついほころびました。作中の吉田羊のセリフにもあったように、彼はとても笑顔がかわいいくて、イケメンじゃないのに魅力的です。
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