命の尊さを教えてくれるドラマ! - コウノドリの感想

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ドラマレビュー数 1,147件

コウノドリ

4.134.13
映像
4.25
脚本
4.38
キャスト
4.38
音楽
3.88
演出
4.25
感想数
4
観た人
9

命の尊さを教えてくれるドラマ!

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
4.0
演出
4.0

目次

出産への教材的ドラマ!

ドラマを見ていた当時、私は出産を経験した後だった。妊娠したら当たり前に臨月を迎えて、当たり前に出産できて、当たり前に赤ちゃんに会える、そんな風に無意識に思っていた私にとって、このドラマはとても衝撃的だった。妊娠中や出産時のトラブルがこんなにあるなんて知らなかった。無事に出産を終えることは決して当たり前ではなかったのだ。ドラマだから、フィクションだから、そんなことは関係なくこのドラマはとても現実的だ。特に印象に残っているのは第2話。もうすぐ赤ちゃんに会える、そんな幸せに包まれた夫婦を悲劇が襲う。通常のドラマだったら神的医者のおかげで、お母さんも赤ちゃんも助かるのかもしれないが、このドラマは出産をリアルに描いているため、そんなことは起こらないのだ。第2話を見た後、涙が止まらなかったのを今でも覚えている。お母さんの立場で、家族の立場で、友人の立場で、色々なことを思い、しばらく頭から離れなかった。このドラマはこれから出産を迎える方たちはぜひ見るべきだと思った。出産への経過も出産自体も人によってさまざまだ。皆が同じではない。そして決して安心はできない。お母さんたちそれぞれがお腹の中で赤ちゃんを守り、そして産むのだ。出産は人類の奇跡なのだと教えてくれる出産への教材的ドラマだと思った。

キャストと音楽が素晴らしい!

実は漫画で原作を読んでいたのだが、キャストが発表された時、正直言って合わないような気がしていた。しかしドラマを見ていくと、キャストはハマリ役だったのだと気づかされた。特に主演の綾野剛さん。今までも彼の作品を見てきたが、暴力的な役のイメージが強くて、優しいコウノトリ先生の役を演じる彼が想像できなかった。しかし、いざドラマが始まると、今まで見たこともないようなやわらかなオーラをまとい、優しい声でお母さんや赤ちゃんに話しかけていて、ハマリ役だと思った。他にも原作とは容姿が全く違う吉田羊さんも、演じるとまさに漫画に出てくる小松さんだった。このドラマに出てくるキャストみなさんがハマリ役で、どんどん見入ってしまった。そして毎回のエピソードで登場するゲストの皆さんの演技にも引き込まれた。また、このドラマでは音楽がとても印象的だった。まずmiwaさんが歌う主題歌はとてもきれいなメロディと彼女独特のやわらかで透き通った歌声と、そして印象的な歌詞でドラマにぴったりだった。この曲がかかると「コウノドリ」を思い出してしまうほどに合っていた。ドラマの中で綾野剛さん演じるコウノトリ先生は、ピアニストという一面も持っているのだが、産婦人科医のコウノトリ先生とピアニストのベイビーでは感情の出し方が全く違っていた。コウノトリ先生の時はどんな事態が起きても冷静にそして感情をぶつけることもなく落ち着いている。しかしベイビーとなりピアノを弾き始めると一気に感情を爆発させるのだ。産婦人科医という立場でいるときはきっと自分の感情や気持ちを押し殺しているのだと思う。どんなに悔しいとこや辛いことがっても。そして抑えつけていた自分をベイビーの立場になったときに一気にピアノにぶつけているのかなと思った。だからこそ、ピアノの音に感情がこもっていて深く心にささってくるような気がした。ベイビーが演奏する曲は時に優しく包み込み、時には激しさを増し、それがドラマのエピソード中にに良い効果をもたらしていると思った。

命の大切さを再認識。

このドラマでは妊娠出産という出来事の大きさ、そして命の尊さがリアルに描かれていると思う。出産を経験したことがあってもなくても、人間にとって出産がいかに奇跡なことなのか理解できるドラマだ。私はたまたま大きなトラブルもなく、無事に出産を終えることができたが、このドラマに出てくるような経験をされた方がどれだけいたのだろうと思うと胸が苦しくなる。このドラマが始まってから、ママ友たちと「コウノドリ」の話をよくした。そこで皆が口々に言っていたし、自分もそうだったのだが、ドラマを見ると思わず我が子を抱きしめたのだ。毎日育児をする中で思い通りにいかないことやイライラすることもたくさんあるが、そんな時こそ見たいドラマだと言うママ友もいた。日々、我が子には愛情を注いでいるし、とても大切な存在であることには間違いない。しかし、このドラマを見ると、無事に出産が出来て目の前にかわいい我が子がいることがどんなに奇跡なことなのかを思い知るのだ。「生まれてきてくれてありがとう」「たくさんの幸せをありがとう」「これからも守っていくからね」そんな感情がどんどん沸き起こってきて、思わず我が子を抱きしめてしまうのだ。このドラマが与える影響力は大きいのだと思う。自分の命も、目の前にある小さい命も、すべてが尊いものであり、感謝しながら日々を過ごしていこう、そんな気持ちにさせてくれるドラマだ。

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妊婦必見!それ以上にパパになる男性必見!コウノドリ

綾野剛 はまり役!この作品を夫婦で見た方々は出産に対する想いがひと味もふた味も違う!と断言できる作品です。コウノドリ 『ボクらは毎日、奇跡のすぐそばにいる』綾野剛 連続ドラマ単独初主演!原作は講談社「モーニング」で人気連載のコウノドリ 原作鈴ノ木ユウ綾野剛さん、連続ドラマが初主演ということに驚きでした!様々な作品にできているので、てっきり主演していると思っていたら初だったのですね。他の作品では、目力ギラギラのどちからというと怖い?役が多い印象だったので、産婦人科医!?え!と思ってしまいました。鋭い目の印象が強いので、「心優しい産婦人科医」とイメージが繋がらなくて、、ところがどっこい!!はまり役もいいところ!こんなお医者さんいたらなーと思ってしまいました。役者さんってすごいですね、、見終わってその後「天空の蜂」を見た時の綾野剛さんのギャップについていけませんでした。。笑とにかく綾野剛さん...この感想を読む

4.54.5
  • sap_mayukosap_mayuko
  • 157view
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重くない号泣ドラマ

珍しいテーマ医療モノのドラマはたくさんありますが、産婦人科のストーリーは初めて見ました。ストーリーに関係のない小さな挿入シーンでも赤ちゃんが生まれるだけで涙腺が緩みました。若いころ見てたらそんなことにはならなかったような気がしますが、30代にもなると友人たちが続々と母になり子育てに奮闘している現実や、甥っ子たちが生まれた時の予想していなかった衝撃的な感動を思い起こしたりして、新生児を見るだけで胸に迫ってくるものがあります。それにしても毎回毎回違う新生児が登場していましたが、どうやって撮影したのか謎です。CGには見えなかったし、かといって生まれたての赤ちゃんをテレビに出すことを了承する親がそんなにたくさんいるものなのでしょうか。出産するお母さんはそれどころじゃないような気がします。キャストを評価松岡茉優がずいぶん急成長しているなという印象を受けました。「あまちゃん」ではほんの脇役で目立ったセ...この感想を読む

4.04.0
  • nojinoji
  • 135view
  • 1091文字

涙なしには見れない作品!

その命に出会うのが奇跡であるということなにも問題がなく妊娠するということ、そして不妊治療を経て授かった命があるということ、逆に性の逸脱行動による望まれない妊娠があるということも忘れてはならない。それぞれにそのドラマがあると言っても過言ではない。このドラマは様々な視点からスポットをあて、考えさせられるドラマである。正直、見ていて苦しく涙を流してしまうこともあるこのドラマであるが、命の重みについて確実に以前より考えるようになった。授かった命に障害があるとしたら例えば長期の不妊治療を経て授かった子供に障害があると言われら、自分だったらどうすれあろう。生まれたとしてもすぐ死んでしまう可能性があったり、自分の命さえも危険となる可能性があるかもしれないと告げられたらどうするであろう。パートナーと相談するも意見が合わなくなったり、自分の子だけはもしかしたら違うかもしれないという受け止められない気持ち...この感想を読む

4.04.0
  • バナナバナナ
  • 97view
  • 1307文字

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