最初の勢いはどこに行ったぁ!
あのワクワク感よ もう一度
キャラ設定の面白さ、腐女人間(もう"子"と自称できない)目線からのアルアル感のすごさといったら、たまりませんでした。
ばんばさん、あなたは私。 どーしてそこまでかつての私とおんなじルックスなの!?
まぁや 気持ちわかるわ、私のマブダチも不審すぎる超ロング前髪(しかも右片方のみ)で、自信のない目を隠していたわ。
そこへ現れた蔵之介のまばゆさ、暗い海底にきらめく乙姫様。
物語がスタートしたころのスピード感と各キャラの応酬は、読者の心をつかんで離さなかった。
私はこの作品で初めて東村アキ子を知ったけれど、若いマンガ家からは得られない、かつての漫画に合った「間」がこの作品にはある。なんてマンガ好きな作家なんだろう。。。
もしや歳も自分と同じくらいなのかと思いきや、さすがに10歳若くてかえって驚いたけどね。
それなのに、ああ途中でいろいろ始めてしまったからか、急失速。
このまま尻すぼみにならないことのみを望む。
かつての少女マンガを愛したあなたと私が。。。。
高級レストランのバルコニーで きらめく夜景をバックに 翻るテーブルクロス、なびく髪の毛 見つめ合ってしまった視線。
月海と修さんのデートシーン。 少女漫画の真骨頂的クライマックスではありませんでしたか?
あのコマ割りのテンポの良さとドラマチック感は、「海月姫」の中でも1,2を争う名シーンですよね。
アキ子倒れるな!
話、広げすぎなんじゃないの?
つぎつぎ出てくるキャラは、どれもその単体としてはおもしろいし、話をとっ散らかしたままにしないのなら、読み応えのあるものになると思うけれど。。。
読んでいるこちらが心配になって、安心して楽しめないわ。
当初からのファンの多くが現状の展開に不満をもっているだろうから、あえてアキ子がだしてきた新しい物語にのってみる。
なにが描きたい、アキ子?
カイの身の上は蔵之介とかぶらせているの?
実際興味もなさそうな、ビジネスの話なんてのも、描けるようになってみたかった?
似顔絵が気が何より得意という筆者には、一から自身の創造力だけで長編の物語を構築し、最後まで纏め上げることは無理なのか。
やはり経験に即したものしか描けないということか。
エッセイマンガを書かせたら、超一級。そこを越えたかったからこその、挑戦だったのではないのか?
あっというまに200万もスッたという自身のアパレルブランドの経験も、無駄にはならないと思いたい。
タラレバに逃げず、海月姫で死ぬほど苦しんで、読者が満足できるENDをつけてほしい。
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