ストーリーはわかりやすいけど、現実か架空かわからなくなる
有川浩とは
この作家の本は初めて読んだのですが、てっきり男性だと思っていました。
検索したらやはり「ヒロシ」と読み間違う人が多く、思い込んでしまうようですね。
どうりで「ストーリー・テラー」の登場人物がどちらも女性作家だったわけか。
確かにside.Bのほうの作家が同じタイトルの小説を書いてる設定になってたわけです。
自分の小説を登場させちゃうってのも最近よく見ますね。
登場させちゃうっていうか、シンクロしてるっていうのかしら?
今まさに書いてる小説にタイトルを出しちゃうという。
それでも作者は男性だと思ってた私って・・・読み終わってから調べて知りました。
最初に考えてたのと違ってた
ぱらっとページを見たときに「side.A」「side.B」というのが見えました。
読み始めたとき、旦那さん視点で書かれてて奥さんが難病で死んでしまうというストーリーで悲しかったけど、もしかしてside.Bのほうは奥さん視点で書かれててなにか別な発見があるのかな?とか思ったら別な夫婦の話でしたね。
side.Bの読み始めのときに、前の作品は作家の奥さんが死んじゃったから~とかいうセリフがあったからside.Aってこの夫婦の創作かぁ、とちょっと悲しみが薄れたのにもかかわらず今度は旦那さんが死んでしまうとかことごとくオチとしては悲しい物語ですね。
なんというかどこまで実話でどこまで創作か考えてしまいました。
どっちにしても小説なんですけど、小説の世界に入り込んでしまいやすいので小説の中でも作り話設定のほうが気が楽だったなと。
side.Bで出ていたストーリー・テラーの単行本化は中編小説だからなかなか書籍化できないとかいう話がこの夫婦が付き合ってるときに出てきましたね。
書籍化するためにside.Bを書いて書籍化できたってことですよね。
本当に小説のストーリーと現実とが入り組んでて脳みそ使いますね。私だけか?
だってside.Bの登場人物はストーリー・テラーを書いてる人なわけで自分たちを登場させてるわけで、「覆ろ」とかいう連打もそのまま書いてるし。
なんか、すごいなぁというありきたりの感想しかないですがそんな感じです。
理想の夫婦
どちらの夫婦も結婚してさほどたってないですが、とてもお互いを思いやっていて愛情があって必要としていてうらやましいなと思いました。
私も読書が好きで読みふけっていますが、夫は1ページ目を読み切る前に眠ってしまうような性格です。
結婚して15年にもなりますが、会話もないしなんか合わないなと感じる日々です。
それでも結局年取るまで一緒にいるのかなと思いますが、こういう夫婦の話を読むと私も違う人と一緒になってたら濃い日々を送れたのかなとしんみりしたりして。
とくに病気になったときの相手への気持とかいたわりとか。
普段は気づかなくても危機のときに感じる温度差ってありますよね。
私は夫にかけがえのない存在とは思われてないのはすでに実感済みですが・・・
なんだか落ち込んできました。
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