方言好きにはたまらない
ミュージカルじゃない方が……
ミュージカルは好きなんですが、これはミュージカルじゃない方が良かったと思います。せっかく舞妓さん芸妓さんを題材にしてるんだから、もっと舞や歌をみたかったですね。面白い組み合わせだとは思うのですが、ここで歌いる?って場面けっこうありました。どうしてもミュージカルにしたいなら、もう少し考えて日本風のものにしたら良かったのにと。正直メロデイーラインはミュージカルっぽいのですが、そこにただ台詞を歌詞にしましたよって感じがしちゃって。もし歌詞はこのままでいきたいなら歌の伴奏にはもう少し和楽器を活用するなどしないと、作品との違和感がものすごかったです。マイ・フェア・レディのオマージュということはわかるんですが、もう少し音に工夫がほしかったですね。そこだけが惜しかったように感じます。
舞妓さん
私は遊郭やこういう舞妓さん芸妓さんなど和のもので綺麗な女性のお話ってけっこう好きなこともあり、よく舞妓さんのドキュメンタリーなどもみます。なので置屋さんだけではなく周囲の人々がものすごく優しいなってこの映画では感じました。もっと厳しいイメージがあったもので。稽古でお師匠さんとかもでてきますが、実際はたぶんもっと厳しいかと。でも晴子演じる上白石萌音さんの芸に励む姿はとても良かったですよ!舞も綺麗だったので日舞とか習ってたのかなって調べてみたら、撮影前に三味線や日舞や所作などを勉強したらしいです。とてもそんな風には見えなかったのでその事実を知ったときにはびっくりしました。そして方言も!この映画の軸となるのが方言の成長なんですが、すごく自然でしたよね。またお顔立ちも上品なので、舞妓姿がとても似合っていて綺麗でした。
方言の魅力
この映画では鹿児島弁や津軽弁に京都弁がでてきます。私も方言を普段使っているのですが、本当に日本には様々な方言があるなって思いましたね。ただ言葉を真似てもその方言には決してならないのがまた面白い。映画のなかでは音の波形でその違いをわかりやすく目で把握することができました。方言というのは小さい頃から自然と身体に染み込んだものが多いので、なかなかなおすのって難しいんですよね。でもこの方言こそその土地の雰囲気などの空気を作る大切な材料なんだなって改めてこの映画をみて思いました。舞妓さんというのは旦那さんたちに夢を見せる職業ですから、とくに方言に関してはしっかりしてるんですよね。この方言の成長と春子の心の成長がリンクしていてとても楽しめました。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)