騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか
フルーツバスケットというタイトル
私は本屋でアルバイトをしていたこともあり、こちらの作品名だけは以前から知っていました。そこそこ巻数もあるので、長いストーリーなんだなぐらいにしか思いもせず見向きもしませんでした。社会人になり、美容の営業をしていた頃に、あるお客様と漫画やアニメの話になりました。それがフルーツバスケットを読むきっかけとなった出来事でした。そこで初めて十二支のお話ということを知りました。そっから興味を持ち作品をみ始めました。そこには題名の意味もしっかりとストーリーに組み込まれていました。何度も切なくなり何度も涙を流しました。タイトルのフルーツバスケットとは幼い頃のゲームのことです。そのタイトルの由来からは、人を疑うということを感じさせない真っ直ぐな主人公に心を打たれます。
主人公の純粋で真っ直ぐな人柄
タイトルとも繋がる主人公の真っ直ぐな人柄。こに世の中、詐欺、不倫、裏切り、騙し合いなどが間近にあり、何を信じていいかわからない現状だと思います。息子だと思い、オレオレ詐欺に引っかかってしまうお年寄りの方々。そんな世の中と隣り合わせな毎日だと、信じる心や優しい心、思いやりな心を失ってしまいます。ですが、騙されても信じ続ける主人公に考えさせられると思います。自然と自分の日々の行動と照らし合わせながら観れて、自分自身を振り返ることができます。
自分との戦い
自分を振り返ることで、自分の行動を明日から直ぐに変えれるわけじゃありません。自分のプライドや、今までの癖が邪魔をしてしまいます。同じように登場人物達も過去の出来事や今の自分と向き合い、変わろうとしていきます。私自身、社会人をしていて毎日楽しいわけでもないし、充実しているわけでもないです。勿論、やりたくて自分で選んだ会社ではあります。ですが、従業員とのすれ違い、上司から怒鳴られ、お客様からのクレームだってあります。その中で、どう切り替え、どう自分自身の気持ちをプラスに持って行くかなど、自分で自分をコントロールしていかないといけません。自分自身のモチベーションは、考え方一つで変えることはできます。ですが、自分自身との戦いは1番簡単で1番難しいことでもあります。登場人物達からは、その自分を変える勇気を教わることができます。自分が変われば相手も変わります。時には厳しいことに向き合わなければなりません。辛いことと戦ってる時は、周りが全員敵に感じるものです。ですが、ずっと下を向いたままだったり、逃げてるだけでは、自分自身の成長もないし、ずっと周りの目が気になったままだと思います。勇気を出して、誰かの為に踏み出せた時、地面しか見えなかった景色が、広い青い空に変わります。私も色々頑張ってみようかなと感じ、何度もこの作品をみています。
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