美しい世界とはここだった - ARIAの感想

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漫画レビュー数 3,135件

ARIA

5.005.00
画力
5.00
ストーリー
4.83
キャラクター
5.00
設定
5.00
演出
5.00
感想数
3
読んだ人
3

美しい世界とはここだった

5.05.0
画力
5.0
ストーリー
4.5
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

目次

ゆったりと流れる日常

この作品は私が読んだ漫画の中で1、2位を争う大好きな作品です。

まずその映像美が素晴らしいです。ヴェネツィアの風景が忠実に再現されていて本当に風景が美しくて溜息が出ます。そして、作中に流れるゆったりとした世界観。水に囲まれたネオ・ヴェネツィアだけあって水の流れのようにゆったりとしています。読んでいるとこの世界に引き込まれてゴンドラに揺られているような気分にさせてくれます。

ネオ・ヴェネツィアに暮らす人々は穏やかな人ばかりです。藍華や晃は一見気が強くて穏やかそうには見えませんが心の中の根っこの部分が穏やかなんだと私は感じます。心が美しいのです。

あんなに美しい街で暮らしているとイライラしたり落ち込んでもすぐ立ち直れそうです。

ウンディーネとしての成長

ウンディーネというはネオ・ヴェネツィアでは花形の職業です。しかし見た目とは違いかなりハードな仕事です。女性の細腕でゴンドラを操作しお客様を運び、道中は観光案内や雑談でお客様を楽しませなければならないのですから当たり前です。

主人公・灯里は最初は失敗ばかりで読みながら頑張れ!頑張れ!といつも応援していました。灯里は藍華やアリスに比べれば要領もよくないし覚えも悪いけれど、お客様の立場になってどうすれば楽しんでもらえるのか幸せにできるのかというのを自然に考えることができる子だと思います。

客商売をする上でこれはとても重要なことです。技術や話術なんかは努力次第で後からいくらでも付いてくるものだけれど、おもてなしの心というのは中々意識て行動するのは難しいです。だから私は灯里にはウンディーネとして大物になる才能があると確信しています。

たくさんの経験を積んで立派なウンディーネになることでしょう。アリシアの師匠・グランマのように「伝説の大妖精」と呼ばれるようになる日がきっとくると思います。

ヴェネツィアを訪れる

私はまだヴェネツィアを訪れたことはありません。一度は絶対に訪れたいと思ってますが残念ながらまだ実現していません。

私はこの作品に出会ってヴェネツィアへの期待感がウナギ登りでもはや最高潮に達してしまっています(笑)

本当のヴェネツィアにはアリシアや灯里達のような美しいウンディーネはいません。おじさん達がゴンドラを漕いでいるのです。この作品のイメージが強すぎて実際に訪れたら期待し過ぎてガッカリするのではないかと少し不安です。

それだけこのARIAという作品の中で描かれるネオ・ヴェネツィアは美しいということでしょう。

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5.05.0
  • AINSAINS
  • 450view
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