家という場所を考える映画 - レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語の感想

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映画レビュー数 5,784件

家という場所を考える映画

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
3.5

目次

これは3兄弟におこった不幸せな物語

これでもかというくらい冒頭からハッピーではない映画をアピールしている。子供たちの境遇は確かに不幸せなのだが、映画じたいは終始コメディタッチで面白かった。しかし子供たちはものすごく賢い!最初の夕食の準備のじてんでそれが垣間見える。車の中で置き去りにされた兄弟。汽車にひかれないようにするために弟が暗記したことから姉が機転を利かし見事にその危機を乗り越える!本当にお見事でした。私のお気に入りは末っ子ちゃん!まだ言葉は話せないけど、その翻訳?がものすごくいい味をだしてます。この映画は衣装もものすごく素敵ですよね。姉の洋服が好きすぎてツボです!花嫁姿のお姉ちゃんかわいかった。綺麗で素敵な豪邸から火事の後の家になるシーンは少し切なかったですね。

なぜか憎めない伯爵

とてもひどい仕打ちをしてくる伯爵、でもなぜか憎めないのはちょっとまぬけだからだろう(笑)いろんな方法で3兄弟を消そうと企てるけど、ことごとく賢い兄弟にだしぬかれて愉快。俳優という職業を武器に兄弟が行く先々で違う人を演じる姿が面白い。そしてなかなか台詞まわしも面白いのです。ムカつくことを言っているのにクスッとしてしまいます。金の為に芝居で結婚式をしようとしたのは考えましたね(笑)しかし自らばらすのか!っと思ってしまいました。

推理も楽しいミステリー

足首の謎の目玉模様に望遠鏡!謎の火事など。ワクワクできる要素もあって良かったです。兄弟が両親の死をきっかけにミステリーを追っていきます。おばさんの遺書から暗号を解いたシーンは嵐の描写がとても迫力ありました。姉が髪を縛ると発明のアイディアがでるスイッチになるのも勝利確定演出っぽくて好きです。末っ子ちゃんを助けるために弟が自分でアイディアを考え助ける場面はとても勇気ある行動でした。あんな高いところ私だったら無理です(笑)でもこれがなかったら目のガラスの存在に気付かなかったんですよね。末っ子ちゃんお手柄です。

3人いることが家

両親の手紙がとても良かったです。世にも不幸な出来事が旅の一歩かもしれない、両親がどこにいても3兄弟がそろっていればそれが家。伯爵の家にはじめてきたとき、弟はこんな場所は家じゃないって言ってましたね。でも大切なのは場所ではなく、誰と共にどういうふうに過ごすのかが大事なのではないでしょうか。もうすぐ会えると思うが、その前にお前たちを愛していると伝えておく。手紙のこの部分とても切なかったです。両親の手紙にこの映画の伝えたいことがつまっていたと思います。

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4.04.0
  • カフー (*^-^*)カフー (*^-^*)
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3.53.5
  • ちまちま
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  • 1111文字

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