天道あかねちゃんの心の変化。
天道あかねちゃんの心の変化。初期。
天道あかねちゃんとは主人公の早乙女乱馬の許婚です。しかし高橋留美子先生はこの許婚設定が結構好きで、この作品だけでなく他の作品にもよく出てきます。それはそれとして中国で水を被ると女の子になり、お湯を被ると男になるという特異体質になってしまった乱馬くんとは最初から反りが合わなく、(それは不幸な事故のせいでもあると思いますが)初期のあかねちゃんはちょっとトゲトゲしています。髪の毛も長くして女の子らしいにはらしいのですが、大丈夫なのかなと思うくらい女の目から見てあまり可愛いと思えなかったわけです。
天道あかねちゃんの心の変化。中期。
初期からわかっていたことですが、髪の毛を長くして可愛らしくしていたのは、姉のかすみさんの影響でした。というのも、かすみさんを好きな接骨院の先生をあかねちゃんは好きだったのです。そこで少しだけちらっとあかねちゃんの健気さが出てきます。そして長かった髪の毛が不幸にもばっさりと切れてしまう事件が。可哀想だとも思いつつ実は髪の毛が短いほうがずっと可愛いような気がしていました。
天道あかねちゃんの心の変化。後期。
中盤を過ぎた辺りから物語はギャグ要素を孕みながらも、中国での出来事、乱馬が特異体質になってしまった原因がわかってくる展開になります。この辺りで先生にはとっくに失恋してしまっていたあかねちゃんですが、次第に乱馬の方に惹かれて行きます、けれどそれへの気づきも徐々にという感じで、しばらくはジェラシーしまくっています。次から次へとあかねちゃんに焼きもちを焼かせる展開になって行きますが、ここが初期と中期とは違ってくるところです。というのもあかねちゃんの焼きもちの焼き方がちょっと変わってきます。というのも物凄く可愛くなってくるのです。私がらんまの後半、漫画をまとめ買いするようになってきたのは他でもない彼女の可愛らしさからきています。とにかく可愛い。あの髪の長かった頃のあかねちゃんのつんけんした感じとはまるで違い、乱馬に自分の中から溢れ出てくる彼への好きがダダもれてきます。そこが嫉妬の間に見え隠れしてきて、読み手を引き込んで行ったのだと思います。また乱馬もこの頃には完全にあかねちゃんが好きでした。許婚同士でいつの間にか恋愛になって互いに好きになってしまうという展開って、もしかしたら高橋先生の最上級の恋愛の成功例でもあり、憧れの展開なのかもしれないなというのをこの作品で知ったような気がします。
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