ゴマちゃんとの絆が描かれた作品
ゴマアザラシの赤ちゃん”ゴマちゃんの魅力
私にとってはかなり懐かしい作品です。良く幼い頃に父親と見ていました。可愛い声で鳴くゴマちゃんが大好きでした。友達とゴマちゃんの話で盛り上がっていたくらい可愛いくてぬいぐるみも買ってもらい大事にしていたことを覚えています。1991年にテレビアニメとして放送されていました。翌年の1992年には、”少年アシベ2”として放送されかなり大人気アニメでした。元々は漫画でしたが、それをアニメ化され私はテレビで見て大ファンになり、漫画も買って読むほどでした。祖母にいつも買ってもらっていたことを今でも覚えています。ゴマちゃんは、ゴマアザラシの赤ちゃんですが、アシベとの出会いがかなり愉快で大好きです。アシベが転校し、ゴマちゃんが通りかかりのトラックの荷台から落ちてきた時はビックリでした。このようなギャグっぽいところはお気に入りでした。もともと4コマ漫画だったことをあとから私は知りました。4コマをあとから見た時、ギャグ的な要素があって面白い作品だなと感じました。ギャグっぽさが、子供たちには人気だったのかなと思いました。ゴマちゃんとアシベの運命的な出会いも、とても面白くて小学生や幼い子供には人気だったのかなと感じました。
アシベは、ゴマちゃんを魚だと思い込み、食べようとして家に連れて帰るという内容には、本当に笑えました。小学校1年生には、ゴマアザラシの赤ちゃんが魚に見えるというのも面白いです。アシベの天然な性格も見ているこっちを楽しませてくれました。アシベの父親も天然ぽく、好感の持てるキャラクターで、ある意味愉快な親子だなと笑いました。現実でありえないゴマちゃんをペットにするという発想も子供たちが夢中になった証でしょう。ゴマちゃんの可愛いらしさは、ストーリーが進むにつれて増していくように、親しみも湧いてきました。今で言う”ゆるキャラ”のようなゴマちゃんは、ふっくらとふくらんだ体で丸くてコロコロ転がってしまいそうな見た目は、ゆるキャラそのものです。だから人気があるのだと思います。
極め付けに、あの鳴き声ですから、可愛いくないという人はいないのではないでしょうか。本当にべた惚れでした。真っ白で子供や女性からは特に好かれそうな外見です。
大切な友達スガオとの別れ
天然な性格のアシベは小学校1年生で、引っ越すことになり仲の良かった阿南スガオと離れ離れになってしまうという友人との別れを経験していますが、まだ1年生だし、友人と別れることはとても悲しかっただろうと感じました。アシベの落ち込んでいる顔が切なく感じました。
私的にはスガオの顔の印象がかなり強く残っています。少しキツそうな外見で、顔もほっそりしていて、アシベとは真逆な感じに見えたからかもしれません。スガオもアシベと離れることに抵抗を感じ、アシベが転校してしまった後もずっと悲しんでいます。小学校1年生の男の子2人の友情の絆が見えたように思いました。まだ幼い2人ですが、大切な人というのはお互いに分かっていたのでしょう。ある日突然大切な人が遠くへ行ってしまったら、大人でさえ辛く泣かずにはいられません。その悲しい気持ちをまだ幼い2人が抱えているということは、きっと彼らを強くすると思います。スガオの隣にはアシベの姿はなく、ポカーンと大きな穴が開いてしまったように見えました。友情は素晴らしいものですからその別れがきたときは、どうしようもなく悲しい気持ちになるのです。アシベとスガオの友情は深いものだったのだと思います。
アシベの目の前にゴマちゃんが飛んで落ちてきた時、きっと寂しがっているアシベへの贈り物だったのかもしれないと私は思いました。これからは、近くにスガオはいないけど、ゴマちゃんがアシベの側に代わりにいるようにみえました。アシベは、ゴマちゃんとの出会いに喜び、ゴマちゃんもアシベと一緒にいられて嬉しかったと思います。2人の絆は少しづつ深いものへと変わっていくようにアシベとスガオの友情のように、アシベは、ゴマちゃんを大事に可愛がると確信しました。
父親のアシベへの想い
アシベの父が、引っ越す原因を作ったわけですが、彼は自分のしてしまったことに深く反省し、家族まで巻きこんでしまい、申し訳ないという辛い気持ちだったと思います。引っ越すことになり、学校も変わることで、息子をスガオと離れ離れにさせてしまったのです。だからアシベがゴマちゃんを飼うと言った時、反対せずにいたのだと感じました。新しい街で暮らすのに、友達もまだいないアシベの事を思って親がしてあげられることだったのだろうと感じました。親としては、自分の責任で子供に悲しい思いをさせてしまったということが本当に辛いものです。ゴマちゃんを飼うことでせめてアシベに楽しい思い出を作ってあげたかったのかもしれません。寂しくないという思いをさせないためにと考えたのだろうと思いました。
4コマギャグ漫画から始まった話ですが、アニメ化されたストーリーは、”絆”について考えさせられる作品へと姿を変えて、ギャグの要素もそのまま生かされて家族で見ても楽しめる内容になったことが人気のでた理由だと私は思います。
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