新感覚、心理的野球漫画!
野球漫画の中でも設定が個性的な漫画です。主人公の渡久地 東亜が格好良すぎます。ワンナウツ契約という1つアウトを取るごとに500万獲得、1失点ごとに5000万の負債という通常であれば赤字になるような契約なのに何億、何十億までの年棒にしちゃいます。
主人公の渡久地の面白いところはすごい速球や変化球を持っているところではなく、130km程度の速球なのに何故か打たれない。それは抜群の洞察力で相手の思考や心理を読み取り、制球力や球の回転数を調整して完璧に打ち取るところです。
自分自身、チームの勝利のための作戦の全てが渡久地の思うままにこと運ぶさまは見ていて痛快です。
野球漫画でありながらカイジやライアゲームのような心理的な要素もあり、この状況でどう覆るのかが見ていて面白すぎます。
とにかく渡久地が凄すぎます。投手としての成績もさることながら相手チームを陥れる様々な描写がこの作品の醍醐味ではないでしょうか。特に面白かったのは反則合戦という、10点以上失点した渡久地。雨が降ってきたので雨天ノーゲームにしようとするため引き延ばし作戦に出るが、相手チームもそれに気づき同じく反則で試合を進めようとする。これだけ見てれば渡久地が自分の失点をチャラにするためにノーゲームにするのが目的と思いきや、この反則野球で相手も大量失点しておりその責任を負っている相手投手の成績(防御率)に付け込んで相手の監督に試合放棄するよう命じるシーンは渡久地すげー!!!となります。試合を無かったことにするのではなく、相手に試合を放棄させて勝利を手に入れるまで考えていたとは。これにより渡久地はこの試合完封したことになり更なる報酬を得ることになります。
もはや凡人の考えでは収まらない渡久地に見る者は驚かされて見入られること間違いありません。
相手の卑怯な作戦すらもを利用する渡久地の策士ぶりは見ていて痛快です。プロ野球という世界を利用したインチキバトルは一見の価値ありです。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)