一風変わった、現実味のあるファンタジースパイ映画
はじめてこれを観たときは、話の構造が難解で、正直よく理解できなかった。しかし、二度目に観たときは何をしようとしているのかよくわかり、楽しめた。むしろ難解だからこそ、どういうことか理解したくて楽しめる映画なのかもしれない。
夢の中の夢の中の夢…などは一度や二度、あったらおもしろいなと考えたことがある。そんなたわいもない考えをを映画化して、エンターテイメントとして楽しめるようにするなんて、想像もできなかったし、すごいことだと思う。夢の中に潜ると時間が長くなる設定はおもしろかった。時間が絡む物語は観るほうも考えないといけないことが多く、映画に没頭してしまうから、私は好きだ。
映像表現も最高だった。新鮮でクール。パリの街中の地面が逆転、雨の中で道路に突っ込んでくる列車、崩れるビル。夢という設定があるため、ひとつの映画でいろんな場所をみれるのもよかった。
この映画での好きなシーンは、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの無重力の中でのアクションシーン。無重力で戦うことなんで映画でも滅多になく、新鮮なものに感じた。また、スーツ姿のジョセフも格好よかった。
格好よかった俳優といえば、渡辺謙も渋くてよかった。あれだけオーラのあるキャストの中にいても、存在感のある日本人俳優はなかなかいない気がするので、大変貴重な存在だと思う。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)