古跡ロマンの代表作
主人公の鈴木夕梨(ユーリ)は、彼氏とデート後
家路に向かう途中、水たまりから伸びて来た手により
水たまりの中に引きずり込まれてしまう。
目が覚めたユーリが目にしたものは
紀元前14世紀のヒッタイト帝国の世界だった。
皇位継承権争いを企てる皇妃の呪術により
タイムスリップしてしまったユーリは巻き込まれる。
呪術を成功させるには、ユーリの命が必要なため
執拗に追われる身となった。
そのユーリを匿ったのが、皇妃が最も邪険に思っており
まさに呪術を掛けようとしていた男
皇位継承の第一有力候補者のカイルだった。
事情を察したカイルは、ユーリを匿いつつ
元の世界へ戻してやろうと画策する。
帰る準備が出来るまで、ユーリはカイルの元で過ごし
周りの主従たちとも打ち解けていく。
いよいよ、元の世界に帰る準備が出来た時
ユーリの為、親身になってお世話をしてくれた主従が
皇妃の罠に嵌められ、殺されてしまう。
帰ることが出来なくなったユーリは、この世界で生きる事を決める。
この作者の作品はすべて読んでいますが
一番大好きな作品であり、壮大な古跡ロマンが想像出来ます。
実在する人物や地名などが要所に出てくるため
思わず地図を広げ地名を確認したりしました。
登場人物の心情を上手く描かれているので
すぐに引き込まれてしまいます。
私が特にお勧めするシーンは、12巻あたり。
元の世界に戻りたいユーリの気持ちを尊重し
愛する気持ちを押し殺していたカイル。
ユーリもまた、徐々にカイルへの愛が芽生えて行く。
そんな2人の気持ちが通じ合う場面が描かれてる巻です。
単行本は28巻ありますが、一気に読み終えてしまうことでしょう。
読み終えてもなお、読み返したくなる作品です。
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