鉄コン筋クリートのあらすじ・作品解説
『鉄コン筋クリート』は、1993年から1994年にかけて『ビッグコミックスピリッツ』で連載されていた松本大洋による漫画作品で、ビッグコミックスから単行本が全3巻、小学館文庫から文庫版が全3巻刊行されている。2006年には、マイケル・アリアス監督によって映画化された。この映画は、2007年度日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、2006年度毎日映画コンクール大藤信郎賞、2007年度モントリオール・ファンタジア映画祭最優秀アニメーション賞などの賞を受賞している。 物語の舞台は、ヤクザが根城にしているが、昭和の面影と義理人情が残る「宝街」である。そして、主人公は驚異的な身体能力を持つ「クロ」と「シロ」という不良少年の二人組。彼らには、親はおらず住む家もないが、今まで二人で生き抜いてきた。だが、「宝街」に子供向けの遊園地を建設しようと開発業者の「蛇」が三人組の殺し屋を引き連れて現れたことから、町の空気はざわつき始め、「シロ」と「クロ」は「蛇」と対立していくことになる。
鉄コン筋クリートの評価
鉄コン筋クリートの感想
クロシロが子どもながらにカッコいい!
あまりこういった男くさくてちょっと異色的な漫画というのは、抵抗があったのですが、読んでみたらはまってしまいました。 クロとシロは、親もおらず二人で暮らしていて、でも全然つらいとか寂しいとかはなく毎日楽しそうに暮らしていることに、ちょっとうらやましさを感じてしまいました。 私は、特にクロのかっこよさにちょっと惚れてしまいました。 子どもながらに、強いし男らしいし、シロの面倒をよく見るし、しっかりしてるし、ってな感じでとても魅力的なキャラクターです。 でも、読んでいくうちに、クロがそういう風にしていられるのはシロの存在が大きいからなんだということがわかってきました。 家族以上のきずなでつながっているからこそ、そのつながりが時には苦しく思い存在になるのだけれども、そこをクロとシロはどう生きていくのか、この不安定な世の中を二人でどう生き抜いていくのか、とてもリアルだけどパンチのある物語です。 ...この感想を読む