超能力者の苦悩
超能力者を主人公にした映画や漫画、小説などはたくさんあるが、多くの作品は超能力者になりたくなるようなつくりかたをしています。しかし、このマンガは初めから超能力者なんかになりたくなかったと始まります。その始まりに惹かれ読み始めました。テレポートやサイコメトリーなど、超能力者と言われるもののほとんどを使える楠雄ですが、サイコメトリーは見たいもの以上のものが見えてしまいます。コロッケ定食を頼みお皿に触っただけで、キャベツを切るおじさんが見え、そのおじさんがキャベツに向かってくしゃみをするシーンまでもが見えてしまいます。使い回しの箸なんてもってのほかです。綺麗に洗われていても前に同じ箸を使った人が食べている姿がどアップで映し出されます。
そのためわからないほどの薄い手袋を24時間つけていなければならないのです。
それを見たときになりたかったはずの超能力者にはなりたく無いと思ったものです。
なんでも平均を保ち、自分が目立たないようにみんなの意識や常識を変え静かに過ごし、大好きなコーヒーゼリーを楽しみにしている楠雄です。しかし、相棒!と呼ぶバカな友人、厨二病や熱血などの色々な友人に囲まれ、世界一美しい同級にも惚れられて聞くだけだととても良い生活なのにマンガを読むとなんだか気の毒になってしまうそんな作品です。
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