せつないけど清々しい前向きになれる作品
この作品では西島さんが「自らが運転する車で交通事故をおこし恋人を亡くしてしまう」という、悲しい過去を持つ男性を見事に演じていたと思います。この作品は展開は最後までセリフは少な目で、静かに時間が流れていくところが良かったですね。ストリーの展開も自然でしたね。毎月亡くなった恋人のために花を買って飾る倉沢のすがたや、綾美の雨の日に部屋でひとり何か考えているシーンは印象的でした。倉沢と綾美が少しずつ魅かれあうすがたは微笑ましいのですが、倉沢が亡くなった恋人の事を引きずっているような行動が続きます。なんとかならないのかなとせつなく思いました。忘れられることができたら楽になれるんだろうけど、なかなか人の気持ちって変えることって難しいのだろうなと改めて感じました。綾美が「好きだけど別れなくてはならない事ってあるんだよな」って、せつない部分を表現しながらも、最後には前向きに強く生きる女性に成長した点も良かったと思います。最後に二人が再開するのですが、出会えて良かったという二人の表情には清々しい気持ちにさせられました。お互いが無理せずに生きることができる選択を選んだ綾美の出した答えは正解だったと思いました。
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