ツリーオブライフ
この映画は、とにかく映像美がすごい。
ツリーオブライフという映画名の通り、家族が、人生が、命が繋がっていくという物語な訳だが、物語の途中でいきなり地球が誕生した時の映像になる。そして原始的な生物から始まり、恐竜まで到達し、、、という脱線した時間が30分くらいあった。
ここで退屈と思う観客もいたと思うが(ブラピやショーンペンが観たいのに!といったところ)、この時間は必要だったのだ、と全体を見終わった後思う。この映画はかなり壮大なのだ。
映像美だけではない。もちろんブラピやショーンペンの演技も圧巻だ。
ブラピの息子が成長した役をショーンペンが演じているわけだが、彼の幼少期の父親との確執、弟の死、という経験から来ているであろう、暗い雰囲気の醸し出し方はさすがだ。
ブラピ演じる父親は自分の人生のコンプレックスから、自分のような人生を歩んでほしくないと、息子達を厳しく育てるわけだが、何年かして自分の教育の仕方が間違っていたことに気づく。そして息子がおじさん(ショーンペン)になってからも電話越しで謝り続けていた。そのシーンがとても悲しかった。
子役たちの演技にも驚かされた。特に長男役の俳優は無名ながらも、父親への嫌悪、そして父親に無意識にも似てきた自分への嫌悪をうまく表現していた。
配役がとにかく良く、また壮大なテーマを提起していた点がかなり評価できた。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)