深田恭子、超出世作。 - 神様、もう少しだけの感想

まだ、無名の売れないタレントだった深田恭子と、すでに海外の映画で活躍中のインターナショナル俳優が恋人を演じる、配役だけでもシンデレラストーリー。まだ初々しい、お世辞にも上手いとは言えない深田恭子の演技は、等身大の高校生そのもので心を奪われます。

金城武演じる啓吾は、当時人気のカッコイイ職業、音楽プロデューサー。一方、深田恭子演じる真生は、今どきの女の子でありながら心は純粋。

失くしたた財布のためのたった一度の援助交際でＨＩＶに感染してしまいます。

仲間由紀恵が演じる歌手カヲルの美しい歌声は口パクで、歌は工藤静香によるもの。工藤静香にとっても、新境地と言える壮大なメロディが繰り返し流れます。

憧れの音楽プロデューサーと恋に落ちる高校生。ＨＩＶの少女をなぜか見捨てることが出来なくて、夜の街を走って探す音楽プロデューサー。ありえないような物語なのに、何故か夢中になるのは、深田恭子演じる真生が、すぐそばにいるようなごく普通の女の子だからかもしれません。

このドラマでは、美しいラブストーリーながらも、援助交際やＨＩＶなど、現代の中高生にはこびる甘い罠がもたらす結果がどれほど悲惨なものかを真正面から描いており、中高生に警鐘を鳴らす、衝撃の作品でもあります。