最強キャラと世界観設定についての考察 - NARUTO-ナルト-の感想

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NARUTO-ナルト-

4.714.71
画力
4.64
ストーリー
4.79
キャラクター
4.50
設定
4.57
演出
4.64
感想数
7
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最強キャラと世界観設定についての考察

4.04.0
画力
3.5
ストーリー
4.5
キャラクター
3.0
設定
3.5
演出
4.0

目次

最強の忍と最強の術

ナルトの忍のなかで誰が一番強いのか、最も討論されることの一つである。今回は忍そのものと、術にわけて考察したいと思う。

まず術の中で最も強力なのは間違いなく時空間忍術である。その中でも最強なのはまず間違いなく「神威」である。失敗に終わったが外道魔像の首を飛ばすなど一撃必殺の能力であり回避することも極めて困難であり、さらにすり抜けの力は相手の技を無効にする。あのカグヤの須佐能乎をも貫く攻撃を無効にした。

二番目は穢土転生。生贄とDNAが必要ではあるが、歴代の五影や実力者たちを不死、チャクラ無限の状態で操れるのは最強に近いが、神威で時空間攻撃には敵わない、さらに十尾の人柱力の陰陽遁の攻撃では復活できなくなるので次点となった。

続くのは神威と同じく時空間忍術の「飛雷神の術」である。一瞬で相手との距離を詰めることもでき、あの十尾や九尾の尾獣玉をも飛ばしてしまった。しかし唯一の難点は神威と違いマーキングが必要となるため、三番手となった。

四番手は「別天神」操られていることさえ気づかない、まさに最強の幻術であり、すべての術に上書きすることができる。術者にかけてしまえば回避は不可能にちかく、どんな強力な術でさえ無意味になる。しかし千手柱間のチャクラでない限り発動には十数年かかるのが弱点であり、発動できないまま終わる可能性も高い。

五番目はこちらも幻術の「無限月読」。術の効果範囲でいえば一番であり、一度に最も多くの効果を与えることができる。しかし、穢土転生体とサスケの輪廻眼による須佐能乎で防がれてしまい、さらに発動には尾獣をすべて集め十尾にし、その人柱力になることによってはじめて発動できるため、別天神よりさらに厳しい条件で時間がかかる可能性が高いため五番手となった。

単純な攻撃力でいえば、尾獣玉や螺旋手裏剣や神羅転生、真数千手や須佐能乎、八門遁甲の陣のほうが上であるが忍の術というのはただ単に攻撃力があればいいというわけでなないので、

一位 神威、二位 穢土転生、三位 飛雷神の術、四位 別天神、五位 無限月読、となった。

だがしかし最強の術を持っている=最強の忍ではない。

一位の神威を使えるのはオビトとカカシであり、本来の万華鏡写輪眼の持ち主はオビトである。しかし本来の持ち主ではないカカシとの一対一に敗れ、術的にはしたであろう飛雷神を使うミナトにも敗れていた。いかに強力な術を持っていたとしても、使う術者の頭によって大きく変わってくる。神威も仮にオビトではなくイタチが持っていたら、本当の身で最強となっていたであろう。

最強の忍は間違いなくカグヤである。チャクラの祖であり、超膨大なチャクラと空間ごと変える時空間忍術のレベル、超巨大求道玉、灰骨、これだけの術を持っているのは間違いなく最強の証である。

二番目にはうちはマダラである。十尾の人柱力となり、輪廻眼の力と柱間の回復力いうカグヤにも引けを取らない力を持っているが、チャクラ量ははるかに及ばないので二番手である。

三番手にはこちらも十尾の人柱力のオビトである。柱間に、おれより強いといわせていたが、完璧な尾獣の集合体でない十尾と輪廻眼が一つだけである点からマダラよりも下となった。

四番手は千手柱間。かつてマダラを倒したが、その時は輪廻眼も開眼しておらず、九尾は操っていたが十尾の人柱力ではなかった。そのためマダラ、さらには自身がおれより強いと判断したオビトよりも下と判断して四番手に。

五番手にはナルトとサスケ。尾獣すべてのチャクラと六道仙術に求道玉のナルト、輪廻眼と万華鏡写輪眼のサスケだが最終決戦では最終的に引き分け状態だったので同率五位とした。

ガイの八問遁甲の陣、カカシの両目万華鏡写輪眼も強力だが一定期間の一時的な力なので上記の者にはおよばないと判断した。穢土転生体も同様に不死やチャクラ無限など本来の力ではないので対象外とした。

一位 カグヤ、二位 マダラ、三位 オビト、四位 柱間、五位 ナルトとサスケ、となった。

第一部と第二部の差

ナルトは第一部の少年編と2年半後の第二部に分かれている。第一部では落ち毀れのナルトが強敵や天才たちに立ち向かっていく姿を描いているが、第二部ではナルトの力が強力になりすぎて第一部と比べてなくなってしまっている。風遁螺旋手裏剣、仙術などの限られた忍びしか使えない技や、九尾のチャクラや他の尾獣チャクラといった唯一無二の能力を持ちすぎてしまっている。第二部ではかなり術のインフレ化が進んでしまってもいる。

穢土転生や輪廻転生カカシの最後の両目の万華鏡写輪眼と須佐能乎は特に冷めてしまう強力さだった。

また、第一部ではナルトたち第七班のメンバーは伝説の三人の後継者としての感じで、戦争中にもが最後にはナルトとサスケがアシュラとインドラの転生者ということが明らかになり、サクラがないがしろになってしまっているのも納得がいかない。

こういった点で第二部は演出的な内容は第一部に比べてかなり劣っているように感じる。

一方で第二部にもいい点がある。それは伏線とその回収である。第一部ではほとんどではなかったが、第二部ではかなり多く見られた。最大の複線であったオビトの正体や五影会談の後のナルトの螺旋丸とサスケの千鳥がぶつかったところ、柱間とマダラの戦いを見ていた黒ゼツのシーン、「火を助けて更に大きな力に出来るのは風の力だけだって事だよ」など、次回以降の展開が楽しみになる内容は評価できる。しかし、柱間がサスケに渡した術や直巴の写輪眼などの未回収の伏線があるのは残念でもある。

個人的に変更すべき点

個人的には内容に納得できない点が二つある。

一つ目は、大蛇丸の復活だ。なぜ三忍の中で自来也だけが死んだままで、大蛇丸が生き返ったのか納得がいかない。綱手が死ななかったのはまだしも大蛇丸と自来也の関係性を考えると、大蛇丸を生き返らせず双方死人、もしくは大蛇丸を生き返らせるなら自来也も何らかの方法で生き返らせ、大蛇丸と自来也との互いに対しての新たな思いを描いたほうが、ナルトとサスケの関係性との比較ができたであろう。

もう一つは、万華鏡写輪眼の能力だ。神威>別天神>天照と考えられるため、インドラの転生者であるはずのサスケの万華鏡写輪眼の能力が他の万華鏡の能力より劣っているのは納得できない。また輪廻眼の能力も納得がいかない。マダラの輪廻眼の輪墓は見えざる世界にもう一人の自分をつくる能力で尾獣たちでも対応不可で、ナルトとサスケしか対応できないためかなり強いが、一方、サスケの輪廻眼は自分と別の空間を入れ替わるだけというのも微妙な能力である。自分にも第三者にも影響を与える神威のほうがよほど強力である。もっと輪墓や神威並のかなり強い能力を持っていなければインドラの転生者として成り立たない。もっと最強に近い能力を持たせるべきである。

他にも細かい点はあるが、大まかなこの二点を改善したならばもっといい作品になると思う。

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