何度見てもヒロインが理解できない、永遠のテーマのような映画
私はこの映画を3回観ています。
1度目は公開直後の、学生時代に友人と。2度目は3,4年後、当時の彼と一緒に。3度目は、結婚し、育児中に何となくテレビで。
年を取って自分の経験が増えるにつれ、観る回数が増ますにつれ、内容はより理解できるようになってきました。
主人公の男の子の、未熟さ、初々しさ、不器用ながらも必死で、それゆえに空回りしてしまうところなどは特に。
でも、3回観てもやっぱり、ヒロインの行動が、同じ女なのに理解できません。主人公がヒロインの悪口を言う男を殴った後にすっごく覚めた対応をする所や、もう他の男性が居るのに、それは主人公には言わず、満面の笑みを浮かべながら主人公とダンスしたりする所が、特に。
だけど、ヒロインが特別変っている訳ではないとも思います。こういう女の子、私の周りに意外と沢山いるのです。
すごくラブラブで、彼氏もとてもいい人なんだけど、ある日突然あっけらかんと別れる。理由を聞いてもイマイチ掴みどころがないです。さくさく次の彼を作って、また、この世で一番幸せそうに輝いている。彼女達の決断はいつも、私には衝動的で計画性がなさそうに見えるけど、鮮やかで、迷いが無くて、結構成功するんです。
私はどちらかというと、主人公の男の子のような性格です。良くも悪くも真っ直ぐなので、そういう女の子達の行動は、すごく器用に映ります。どうしてそんなに、聡いのかな、自分の気持ちと周りの状況と、全てに巧く折り合いをつけれるのかな、と。だからか、この映画を観る度に、ヒロインを観察して、自分自身の足りない所や、解からない所を雲を掴むような思いで観てしまいます。
次観る時は、ヒロインの行動も「あ~、わかる~」と言えるようになるのでしょうか。そうなっていたいような、いたくない様な・・・とにかくヒロインの鮮やかで生き生きとした生き方が、印象に残る作品です。
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