怒りの葡萄のあらすじ・作品解説
怒りの葡萄は、ピュリツァー賞を受賞したジョン・スタインベックの同名の原作小説を、1940年にジョン・フォード監督が映画化した作品である。日本では1963年にはじめて劇場公開された。 本作品は、刑務所を仮釈放され故郷に戻った主人公のトム・ジョードと小作農家である彼の家族が、当時の農業の合理化や大規模化によって仕事をなくし、さまざまな困難と過酷な現実に直面し翻弄されていく様を描いている。アメリカ文学の金字塔とも評されるスタインベックの原作をほぼ忠実に映画化しており、1930年代のアメリカ中西部の大飢饉やニューディール政策を題材にした社会派作品である。 1940年の第13回アカデミー賞において本作品は、ジョン・フォード監督がアカデミー監督賞を受賞、主人公トム・ジョードの母を演じたジェーン・ダーウェルが助演女優賞を受賞した。主演のヘンリー・フォンダは惜しくも主演男優賞は逃しているが、この作品によって彼の俳優としてのその後のパブリック・イメージが完成された。
怒りの葡萄の評価
怒りの葡萄の感想
ジョン・フォード傑作の一本!
ジョン・スタインベックの原作を基にジョン・フォード監督が挑んだ社会派映画・傑作の一本です。グレッグ・トーランドのカメラは移住者キャンプの世界を見事に捉え、ダニー・ボーセージがアコーディオンで奏でる「レッド・リバー・バレー」がそれに効果を挙げています。ヘンリー・フォンダが演じるトム・ジョードの演技も特筆すべきでしょう。この映画に登場する全ての人々は、理想という希望の光のもとに愛やいたわりの心を持ち、人間の尊厳を大切にしている心でジョン・フォード監督は演出しています。家族と生活している大地の大切さ、素晴らしさを今改めて感じる事が出来る映画だと思います。そんな映画を観たい方にぜひ!!
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