救いようのないくらい暗いけど惹かれる世界 - ドストエフスキー『罪と罰』の感想

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ドストエフスキー『罪と罰』

4.004.00
文章力
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ストーリー
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キャラクター
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設定
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演出
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救いようのないくらい暗いけど惹かれる世界

4.04.0
文章力
5.0
ストーリー
4.0
キャラクター
4.0
設定
4.0
演出
3.0

目次

この作品については多くの研究がなされていますが、そのような研究や評論を全く読まずに、純粋に私が高校生時代に読んだ際に感じた内容です。

文学的魅力

文学作品が苦手という方にも是非読んでもらいたい作品です。私は文学作品を読むことがあまり得意ではないのですが、この作品は心がくじけそうになっても、惹かれるものがあり、読み止めることができませんでした。細かい心理描写によって主人公ラスコーリニコフの様々な心の葛藤を知り、人生とは何か、生きる意味とは何か、を考えさせてくれます。

ロシアの世界観

帝政ロシア時代の首都サンクト・ペテルブルクは、非常に陰惨で気だるい空気に包まれている様子が細かい情景描写から伝わってきます。大学を中退してこの暗い社会から隔絶し、自分の頭の中で増殖させた論理に引きずられて殺人に踏み込む青年ラスコーリニコフ。どうしたらこの状況から脱することができるのか、細かい情景描写・心理描写によって作品に引きずりこまれているため自分のことのように頭を悩ませます。

ゆっくりとした時間の経過

細かい表現があるため、一日一刻が非常にゆっくり進んでいきます。決してテンポの良い作品ではないのですが、そのおかげでドストエフスキーの世界観にじっくりと浸ることができます。

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