冤罪でも、死刑の電気椅子に向かう「グリーンマイル」 - グリーンマイルの感想

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冤罪でも、死刑の電気椅子に向かう「グリーンマイル」

5.05.0
映像
4.5
脚本
4.5
キャスト
5.0
音楽
4.0
演出
4.5

スティーブンキング原作の作品で、同様に牢獄、監獄ものの「ショーシャンクの空に」があるが、内容は全く対照的で、結末も真反対の結果が面白い。 元より、キング原作の作品は人間の業を徹底的に追及して、超常やホラー現象にまでしてしまう奇抜な面が多いようです。 グリーンマイルといいう意味は、人間が死を迎えるときに通らなければならない必然的なロードで、そこには人間の性(さが)を選択する余地はない。 そして、その結果が冤罪と分かっていても死は死なのである。 この映画は、冤罪がテーマのような気もするが、どうも其ればかりではないし、人間の理不尽、不条理さや愛情も絡めて生の醜悪さと尊厳が併せ持ち、それらの人間臭さを超常現象を織り交ぜて、進行して行く秀作なのです。 巨体の黒人死刑囚コフィーが送られてくるが、そのコフィーが不思議な力で周囲の人を癒してゆく。  看守長のポール(トム・ハンクス)は、彼が殺人者でないと悟るが、法の壁は崩されることなく、無実のコフィーを死刑に処してしまう。 3時間を越える長帳場の映画であったが、一瞬でもダラケた処が無く、一気に見せてしまう秀作である。 主演のトム・ハンクスはもとより、脇を固める俳優陣も個性的で中々良い。

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どうしようもないせつなさ

死刑囚が収容される刑務所が舞台グリーンマイルとは、死刑囚が人生最後に歩む、処刑台へと続く緑色の廊下のことである。主人公のポールは、死刑囚を収容する刑務所の看守である。ある日この刑務所には、身長2mはあるであろう、黒人の大男が収容されてくる。コーフィーというこの男は、双子の女児の強姦殺人という凶悪犯罪を起こしたとされていた。そしてこの刑務所では同時期に、知事の妻の甥であるパーシーという傲慢な男が新しい看守としてやってきていた。パーシーは、大男のコーフィーにも臆せず傲慢な態度で接していた。ここまでのシーンだけで、観客はコーフィーよりパーシーを嫌なやつだという印象を持つだろう。コーフィーはパーシーの挑発にも乗らず、その体格をもってしてパーシーなど一瞬で吹き飛ばせそうなものだが、コーフィーは凶悪犯罪を起こしたとは思えないほど穏やかで、死刑囚となった自分の人生にも、どこか諦めたような落ち着いた様子...この感想を読む

4.04.0
  • sanansanan
  • 960view
  • 2087文字
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