絵になる映像 - ホテル ビーナスの感想

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ホテル ビーナス

4.634.63
映像
4.50
脚本
4.25
キャスト
4.50
音楽
4.88
演出
4.50
感想数
4
観た人
4

絵になる映像

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

全編韓国語ということで、その時点で敬遠する人もいるかもしれませんが、大丈夫なら是非観てみてほしい作品です。 草彅君はともかく、他の日本人キャストには馴染みのない言語ながら、それで感情的にもなり慈しみもして、といった演技を十二分に仕上げています。素直に凄いと思う。 映像としての色遣いを見ても、いつまでも眺めていたくなる、一瞬一瞬が絵のような作品になっています。 人がそれぞれ持つ事情は、他人には知りきることなんて到底できないけれど、多少寄り添うことならできる。 小さな何か、物や役割を与え合うこともできる。 ホテルビーナスは下宿みたいなもので、住人それぞれここだけで使ってるニックネームめいたものを持ちつつ、つかず離れずの間柄。 でも、そこに新しく来た親子のように、誰も最初からそうだったわけじゃないんだろうなと思う。 ホテルビーナスという帰る場所を得た住人は、巣立つ場所を得たということでもあるんだと思います。 穏やかなばかりではない展開の作品ですが、監督の持ち味の音と映像の組み方と、ラブサイケデリコの音楽の物語性や切れ味が最強に合って、他の挿入歌・デスペラードなども盛り立てて、力強くも繊細な作品になっています。

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暗い雰囲気、でも心が温まる不思議な映画

2004年 日本映画だが、全編韓国語という挑戦的な試みをした作品。当時、チョナンカンとしてブームになった草彅剛主演。テーマソングはラブサイケデリコ。この映画の物憂げな雰囲気を一層強くし、強烈なインパクトを与えたといえる。年老いたオカマの男が経営するホテル・ビーナス。ワケありげな人々が集まるこの場所で、ある男が小さい娘を連れてきたことをきっかけに、人々の交流が始まるが……。この映画の特徴は不健康なほどに気怠く、物憂げな雰囲気だ。どこまでも暗く、一筋の光もささないのでは、と思わせるほど、重たい空気が流れている。しかしおもしろいことに、それでいて観ているものを重たい気持ちにさせないのだ。むしろ心地いい空間を作り上げているといえる。不思議な魔力がある映画だ。主人公チョナンと少女サイのさりげないップダンスシーンがいい。お互いの足の音で会話をしているのだ。初めて心が通じ合ったシーンといえ、心が和む...この感想を読む

5.05.0
  • ayaaya
  • 98view
  • 519文字

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