人間が超能力を持った世界
これは、確かSF大賞とったんですよね。 面白かったんですが、すごく長いし、難しいし、頭パンクしそうです。 感心するのは、非情に緻密で細かいところまで最後の一ミリまでこだわった設定で、貴志さんの頭の良さにビックリです。作家さんなら当たり前なのかもしれないですが、こだわりようが異常な程です(笑) だから、読む方が疲れるんですとても・・・。 この人は、最後にドド~んと展開するのを知っているものですから、上巻、中巻はひたすら我慢して、設定を叩き込みます。人間関係、伏線、そして予想しながらじっくり読むのでヘトヘトです。 でも、ありそうでなかったこの世界をテーマにとても面白かったです。 人間が能力を持ち、それをコントロールする大人たち。 でも、微妙にアンバランスで、ちょっとのところで保っているそのバランスを崩した時、人々は恐怖に襲われる。 あれだけ強い能力をもっているのに、精神的な弱さが見え隠れするのが何かハラハラするんです。人々があれだけ恐怖するのは何故なのだろうかと、人間の深い心理を考えながら読むのが楽しいです。とにかく我慢して読んでください(笑)必ず面白くなるので!
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