ヘルタースケルターのあらすじ・作品解説
ヘルタースケルターは、祥伝社のFEEL YOUNGにて1996年まで連載されており、著者は岡崎京子。この作品は第8回手塚治虫文化賞に輝いたもので、2012年には実写化された。 素性不明の人気ファッションモデル・りりこは、誰にも言えない秘密を抱えている。りりこの美貌は実は全身を作りかえるほど危険な美容整形を施していた。トップスターのりりこは、華やかな表舞台とは裏腹に、美容整形の激しい副作用と仕事のストレスをドラッグで抑える日々。また、りりこは御曹司でる岡田史夫との玉の輿を狙っていたが、彼は別の女と婚約してしまう。これがきっかけでさらに情緒不安定になったりりこは、度々仕事をすっぽかすようになり、徐々に芸能界からもほされていく。付き人の内部告発と、自身の美容整形を施した美容クリニックの不祥事で、ついに全身整形の事実が明るみになってしまったりりこ。感情の起伏が激しく自己中心的な一方、家族思いの優しい一面を持つりりこの繁栄と破滅への道が描かれている。
ヘルタースケルターの評価
ヘルタースケルターの感想
しっくりこなさの正体、われわれはいつの間にかりりこの奴隷となっていた
なかなか書けないレビューこの作品、麻田の哲学的な問いかけをかき集めてかっこよく考察することはできる。りりこの心理を予想し解説することもできる。しかし、本作を自分がどう思うか、を考えた時何度やってもまとめることができなかった。試しにこの作品をなるべく短い言葉で表らしてみよう。「荒唐無稽」・・・ちょっと違う。「自業自得」・・・いや、全然違う。シンプルに「面白かった」「衝撃を受けた」というものでもない。「考えさせられた」「興味深い」、レビューや感想によく使われる言葉が、どれも当てはまるようでしっくりこない。考えた末にある程度腹が決まってきたのは5回ほど読み直してからだ。この作品の味はこの「しっくりこなさ」なのではないだろうか、と思うようになった。その「しっくりこなさ」は何か、それは冒頭から登場する名もない複数の一般人が実は自分たちである、という認識ができずに読んでいた時の感想だ。読みにくい前...この感想を読む
ヘルタースケルターを読んで思った感想
独特な世界観に引き込まれる。ヘルタースケルターは、独特な世界観をもった漫画になっており美容、ファッションに興味ある方たちはきっとハマるのではないのでしょうか。私が美容の専門学校に行っていた頃マンガとは別にヘルタースケルターが実写の映画化をしていたのですが、私は映画公開前からヘルタースケルターを読んでおりとても楽しみにしていました。美容専門学校の同じクラスメイトの子達も漫画は見たことないけど見てみたい!見に行く!と言った子が多く、私も美容専門学校の子たちと見に行きました。ヘルタースケルターのオシャレでエロチックな世界観にみんなが喜んでいました。オシャレの参考にしたい!とても面白いとみんなが口を揃えて言っていました。このヘルタースケルター以外みんなが絶賛している映画はなかったです。私がマンガの実写化だよっと教えるとみんなが貸して欲しいといいました。なので私はみんなに読んで欲しかったのでみん...この感想を読む
りりこは世の女性達の投影
スターりりここの漫画のざっくりとしたストーリーは、全身整形で美貌を手にしたりりこの身体が整形の後遺症で崩れていくという恐怖の絵図です。私が思うに、りりこは世の女性達の投影だと思います。女に産まれたからには、綺麗でいたい、男性にチヤホヤされたいという気持ちは誰にでもあると思います。それがいきすぎてしまったのがりりこで、理想を求め過ぎて本当の幸せを見失ってしまうのです。では、りりこにとっての本当の幸せとは何かとなるのですが、醜かった頃の自分を捨てて今のりりこは、全てが作り物です。そんな自分をチヤホヤしないで、私を見て欲しいという叫び声が聞こえてくるような気がします。自暴自棄や暴言や乱暴な一面は自分をわかって欲しいという甘えに見えます。スターという肩書きを手にして大切なものを置き去りにしてしまったのでしょう。後遺症で身も心もボロボロ身体に痣ができて、それがどんどん増えていく整形の後遺症がメン...この感想を読む
ヘルタースケルターの登場キャラクター
比留駒はるこ
よみがな:ひるこまはるこ ニックネーム:りりこ 性別:女性 国籍:日本 性格:自己中心的 特徴:感情の起伏が激しく身勝手な振る舞いをして周りに迷惑をかける 価値観:家族思いの優しい一面もある 職業:ファッションモデル 実家:貧しい 過去:不細工の太った大女