哲学と漫画が上手に溶け合う世界観
人を許すということ空の食欲魔人に続く第二弾「カレーの王子さま」主人公みすずは、イライラしている。人間の感情であるはずのこのイライラを物語の最初から持ち続けています。異常な食欲のまさしく食欲魔人の弘文。商品名を言い当ててしまうほど、カレーに詳しくなっています。結婚式に蕎麦の出前を三人前頼む。寝床でもお菓子を食べる。それはみすずでなくても堪忍袋の緒が切れる!異常食欲者とみすずに言われ、弘文は「俺は実家に帰らせてもらう!」みすずの実家へ帰ります。やっとで静かに眠れるはずだったのに、夢のなかでお姫様になってカレーの鍋のふちを歩く。カレーの鍋に溺れた王子様がひとり、弘文だ。夢のなかにまでも出てくるカレー攻め、カレーの鍋で溺れた王子様かわいそうねと思って起きる朝は、センチメンタルな気持ちなのでしょうか。みすずの表情が少しやわらいでいるのがわかります。三日後、家出した弘文の制服を持って実家へと急ぐみ...この感想を読む
4.54.5
PICKUP