SF性、ストーリー性、美しさ、どこを切っても文句なし!
歴史解釈、ハードなSF性、画力、アクション、飽きさせない展開星野之宣、諸星大二郎、日本を代表するSF漫画家だが、この二人の共通性を示す言葉として私は「歴史再解釈SFの大家」という造語を使っている。諸星大二郎の「孔子暗黒伝」「暗黒神話」は実在の人物や古代神話をパズルのように見事につなぎ合わせ、こういう解釈もあるのか、とSFファンを感嘆させた。一方星野氏も「幼女伝説」などで同様のジャンルを描いているが、ストーリー性、ドラマ性が優先しており歴史解釈では諸星氏に一歩劣る、と私は思っていた。しかしそれはこの「ヤマタイカ」までのことだ。本作は星野氏特有のドラマティック感はそのままで、歴史解釈、ハードなSF性、画力、アクション、飽きさせない展開など、どの部分から見ても100点の出来と言える。何しろこのジャンルはどうしても説明が多くなり、読みにくく固くなりやすいのだが、キャラが美しくアクションも豊富、...この感想を読む
5.05.0
PICKUP