芥川龍之介が描いた人間
芥川龍之介の作品特徴芥川龍之介は近代の代表的な作家のひとりです。芥川の作品の特徴として、題材を古典文学にするという点があげられます。今昔物語や源氏物語などの古典文学作品を原点とし、芥川流に書き換えて表現されています。代表作の『羅生門』や『鼻』も古典文学が原点です。古典文学には複雑な心理などはなく、野性的な人間像が描かれています。芥川が古典作品を題材とするのは、古典文学にある「野生的な美」に魅せられたからだと言われてます。芥川は文学で、人間の内面を書くというのも特徴です。芥川が人間の内面を描こうとした理由は、時代が関係していると考えられます。芥川が生きていた時代は近代化がすすんでいた日本です。近代は機械が発達したことで生活が楽に豊かになっていった時代です。しかし、同時に人の大切さが忘れられ、これまで築いてきた民俗独自の文化が失われていった時代でもあります。そんな近代時代は、「自己」が重要...この感想を読む
4.54.5
PICKUP