赤×ピンクの評価
赤×ピンクについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
赤×ピンクの感想
傷ではなく傷口。
『赤×ピンク』みなさんは、この『赤×ピンク』の著者である桜庭一樹さんを知っていますか?私は、桜庭一樹さんの本を読むのは、実はこの『赤×ピンク』という本が初めてです。きっかけは二階堂ふみさんが桜庭一樹さんの本を読んでいる、ということで、二階堂ふみさんの上品さ、佇まいのルーツをさぐるために読み始めました。本屋さんで、この本を棚から取り出したとき、表紙に惹かれました。抽象的な絵で、オレンジ、黄色、紫、混ざりあった色。透き通る水面に浮かぶ、花びらのように見えます。みなさんは、何に見えますか?この物語の核となる登場人物は、真由、美子、皐月の3人。そして、もう1人、千夏。本の構成が File.1、File.2、File3となっていて、File.1は真由目線、File2は美子目線、File3は皐月目線です。傷ではなく傷口。 みなさんは、身体ではなくて、目では見えないけれど確かにある「傷」や「傷口」をもっていますか?登場人物たちは、み...この感想を読む