眼球綺譚の評価
眼球綺譚の感想
綾辻行人の初の短編集だが
1992年から1995年にかけけての書かれたホラー短編が7編という構成。しかし読み進めてみても面白くない。もっとも短めの作品などで、漫画などのメディア展開がしやすかったという話もあって、色々と出ているようだけれど、それにしても肝心の物語の出来はいかがなものか。物語としてもありきたりで、ホラーというのを期待して読むと拍子抜けしてしまうかもしれない。薄い物語は、全体的に読者はこういうのが怖いだろうという作者の感覚を、まずもって来られている様な気がしてしまう。短編であるからこそ必要な物語のひねりが弱いのが難点。やはり綾辻行人は長編ミステリーでこそ活きてくる作家だと思った。