下妻物語 完の評価
下妻物語 完の感想
ずるいほどに面白い
個人的には、嶽本野ばらさんは、全然好きじゃないんです。いろいろ読んでみたけど、この人の生き方がとても嫌い。それでも、『下妻物語』のシリーズはとてもよくできているし、本当に面白かった。うまくできすぎていて悔しさを感じるくらいに。物作りの話にとても興味がある。だから桃子の洋服作りにかけるスタンスに魅かれる。特に印象に残ったのは、「いいものはパクりだと解らないようにアレンジしながら思いきりパクろうと頭を素早く回転させていきます」というシーン。ファッションの世界ではこういうのって当たり前なんだろうな、とか、そういう世界を垣間見ることができる。そしてラストがね! もうね! これまたすごい揺さぶりをかけてくる展開で。文句無しに面白かったです。